新型コロナワクチン接種は世界で51カ国。その数4,600万回。(1/20時点Bloomberg)
ただ、ワクチン接種に先行する国でも当初想定していた接種率を下回っています。
また別の視点でワクチン接種の現状を見てみると
今年、効果が高いと期待される欧米メーカーのワクチンは富裕国がその多くを確保し
約70の途上国向けに確保されたワクチンは
10人に1人との指摘もあります。(国際NGOオックスファム)
世界が新型コロナに打ち勝つには
世界人口の6~7割の人が接種する必要があると言われている中、
ワクチン普及のカギを握るのは何なのか。
外務省で各国とコロナ対策に当たる担当者とゲイツ財団日本常駐代表に聞きました。
【取材後記】
テレビ東京の塩田真弓です。
「サステナブルって、持続可能ってなに?」というコーナーを去年10月に立ち上げたものの、複雑な思いを抱いてきました。
理由はやはり、サステナブルとは程遠いパンデミックの渦中にあるからです。
今回、欠かせない解決策であるワクチン供給に、第一線で挑むお二人に話を聞くことができました。
COVAXは「スイミーと仲間たち」「スイミー」という絵本を覚えていますか?
小さな黒い魚のスイミーが赤い魚たちと協力して、大きな魚に立ち向かう話です。
目の役割を果たしたスイミーから知恵と勇気、そして協力すれば大きな力になることを学びました。
COVAXが挑んでいることは、まさにこのスイミーの話の通り。
仲間の国で協力して強大なワクチンメーカーに挑んでいるわけです。
もしスイミーの仲間の一人が、何か魅惑的なものに引き寄せられて身勝手な行動をしていたら、どうなったでしょうか。
チームワークが崩れ、取り返しのつかない事態を招いたかもしれません。
現実のワクチンを巡る動きで、世界経済に影響を与えるある国の動きはこれに当たるように見えます。
その国はCOVAXの枠組みの、ワクチンを受け取る側には名を連ねていても、途上国にワクチンを供給する側には入っていません。
そして独自に友好国と契約を進めました。
1月20日現在、28の国で、その国が製造するワクチンの接種を開始しているか、もしくは購入を約束しています。
日本は賢いスイミーになれるでしょうか。
仲間との結束を強め、高性能なワクチンのメーカーからより安価に仕入れることができれば、結束は益々強くなります。
スイミーを頼る仲間も増えるでしょう。
メーカーとの関係も、対峙から協力へ、よりサステナブルになる可能性が期待できます。
インタビューを終えた直後、ワクチン担当大臣というポジションに河野大臣が決まり、国内向けのワクチンが来月2月下旬にも接種開始、と伝わりました。
いよいよ私にはいつ?
という意識が高まるこのタイミングで、世界的な収束に向けて欠かせない問題意識をお話頂けたことで、視聴者の皆さんにも考えて頂けるきっかけとなれば幸いです。
史上最大のワクチン作戦はまだ始まったばかり。
歴史を作るのは、私たちですね。
【外務省国際保健政策室長・江副聡さん】
ユニバーサル・ヘルス・カバレッジ、「世界中の誰しもが医療にアクセスする権利がある」という考えを世界各国と連携して推し進める役割を担っています。
元々は厚生労働省の医系技官(医師免許を持ち、専門知識をもとに保健医療制度づくりに携わる行政官)。
帰国子女でもあり保健医療を軸に日本と世界に貢献したいという強い思いから現在の役職に就いているそうです。
原点は中学生の頃の今は亡き中村哲さんとの出会い。
アフガニスタンで医師として、そして用水路建設を通して現地住民に寄り添った日本の誇り・中村医師の話に衝撃を受け、そこから今に至る情熱の持ち主でもあります。
【ビル&メリンダ・ゲイツ財団日本常駐代表の柏倉美保子さん】
2017年から現職。
ビル&メリンダ・ゲイツ財団はマイクロソフト共同創業者兼元会長のビル・ゲイツ氏、その妻メリンダ・ゲイツ氏に加え、アメリカを代表する投資家ウォーレン・バフェット氏からも資金拠出の下、“ALLLIVESHAVEEQUALVALUE”(すべての人々の生命の価値は等しい)を信念として途上国の貧困撲滅、疾病撲滅、そして格差是正に取り組んでいる世界最大の非営利財団。
柏倉さんは投資銀行でのキャリアを起点に、ESG投資(国連の責任投資原則に基づいて、企業の環境や社会的インパクトを評価し選定する投資。
世界の運用資産に占めるESG資産は3分の1、30兆ドル/3,090兆円。
2,018)に携わりました。
ポストコロナに向けて、更に、感染症対策をはじめ地球規模の課題に挑む企業の社会的価値の評価が高まり、その投資に対するリターンを両立させる流れに期待、と語っています。
ゲイツ財団が目指す社会的価値は、まさに世界の貧困が最大限、改善されること。
感染症が克服されること。
そして、世界のどこに生まれても子ども達が等しい機会を得ること。
柏倉さんが6歳のときの原体験-家族旅行で訪れたメキシコで同世代の子どもに物乞いをされたという記憶-が繋がった方向でもありました。
ゲイツ財団、そしてご自身で運営するこども食堂を通じて貧困をなくしたい。
やはり、情熱の人です。
#ワクチン#史上最大#サステナブル#SDG’s#塩田真弓#ゲイツ財団
史上最大のワクチン作戦始動【塩田真弓の「サステナブルってなに?」】(2021年1月20日)
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