「大宅壮一ノンフィクション賞作家が描いた、東京の片隅から見た等身大の戦争と戦後。」
星野博美『世界は五反田から始まった』(ゲンロン叢書011)
全国書店にて好評発売中!https://www.genron-alpha.com/gotanda/
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ゲンロン主導で開発した配信プラットフォーム「シラス」でのご視聴は以下のURLから約5時間お楽しみいただけます。
\好評につき番組を再公開いたしました/
https://shirasu.io/t/genron/c/genron/p/20220715
【登壇者の星野博美さんより】
このたびゲンロンから『世界は五反田から始まった』を上梓した。その刊行記念イベントのタイトルは「すべての道は五反田に通ず」という。
正直言って、意味不明である。客観的に、世界が五反田から始まっているわけはなく、すべての道が五反田に通じているわけでもない。
しかし、これらにおずおずと「私の」を加えると、文章は成立する。「私の」世界は、祖父・量太郎が1916年、五反田に上京した時から始まり、「私の」世界では、すべての道やすべての鉄道は五反田に通じていた。
1916年――。海の向こうでは第一次世界大戦が継続中で、ロシアではひたひたと革命の足音が近づいていた。少し前に革命を起こしたものの、国を掌握できずに失意の日々を送る孫文は、日本に亡命。そして五反田では、第一次世界大戦をきっかけに目黒川周辺に工場が林立し始めていた。海の向こうの戦争が、五反田を生んだといってもよい。
外房の漁師の息子だった量太郎は、そんな五反田の「誕生」を目の当たりにし、自らも製造業の道に入った。五反田にお得意さんが多かったため、離れた場所に住むわけにいかなかった。そして自国が仕掛けた戦争によって軍需工場の製造ラインに組みこまれ、商売は安定した。1945年5月、焼け野原になって、すべてを失うまで。
たかが五反田でも、確実に世界と連動し、大きな物語の一部分を構成していた。ちょうど、うちの町工場で作られる小さな螺子が、大工場に吸い寄せられ、戦闘機などの大きなものを構成したように。また工場労働者の多かった五反田は、革命を目指した人々が集まり、挫折した地でもあった。
わが家には、こんな家訓がある。
「ここが焼け野原になったら、ただちに戻り、杭を打て」
その真意は何なのか。そこからどんな風景が見えるのか。
五反田を舞台に、「戦争のある日常」を考えてみたい。
また今回は、ロシアに詳しい上田洋子さんの胸をお借りし、社会主義国家の話もする予定。
私は中国とソ連に惹かれながら、対極に位置する香港へ「転向」した過去がある。1970年代、日本のポップカルチャーにおけるソ連の存在感。人民服への憧れ。日本でも西洋でも、社会主義のイメージが流行った時代があった。思想より、かっこよさを求めた自分を題材に、いまでは地に堕ちた感のある社会主義イメージの変遷を追ってみたい。
五反田を起点に、世界や時間をあちこちへ飛ぶ。それを五反田のゲンロンカフェでできることは大きな喜びです。(星野博美)
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すべての道は五反田に通ず – ゲンロンカフェ
https://genron-cafe.jp/event/20220715/
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イベントの生配信・アーカイブ公開番組一覧|シラス
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星野博美×上田洋子「すべての道は五反田に通ず──町工場から見た戦争と戦後」【『世界は五反田から始まった』刊行記念】(2022/7/15収録)ダイジェスト @h2ropon @yuvmsk #五反田本
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