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それから最後に一つ面白いエピソード的な話をしておこうと思うんですが、私の友人に飯柴智亮さんという方がいらっしゃいます。飯柴さんは日本人ですが、アメリカ国籍を取って、アメリカ陸軍の大尉として戦争にも実戦に従軍したことがある方ですが、タイで退役して今縁があってハンガリーにいらっしゃるんです。ハンガリー情報を時々送っていただいているんですけど、こういう話が飯柴さんから来ました。彼はアメリカの陸軍大尉ですから、アメリカの愛国者なので、このロシアのやってることにはもちろん反対なんですけれども、プーチンのやっていることは鋭く批判されている方です。
しかし今、ハンガリーでプーチンが言っていることももっともだと言う人たちが多いと。国民がこぞってもっともだって言ってることがあるということなんですね。それはプーチンが第2次大戦後、ウクライナがハンガリーからとった土地があります。ポーランド、ハンガリー、ルーマニアから領土を割譲しているわけです。当時はどういう文脈かというと、ソ連が戦勝国ですから、東ヨーロッパの他の国は全部衛星国になって、まずソ連の植民地みたいな立場になったから、そこからソ連の都合のいいように土地をポーランドからも、ハンガリーからも、ルーマニアからも取った。それで今の国境は決まったと。それは当時はソ連連邦でしたが、ソ連邦の一部であったウクライナの領土に編入されているわけです。
今度はソ連邦が崩壊して独立したので、ウクライナの領土になりました。そこでハンガリーのオルバン首相というのは、これはNATOにも入っているし、EUのメンバーなんだけども、わりと中立的な立場をとって、プーチンロシアに対して理解を示しています。そのかわりもちろん、天然ガスは安くハンガリーはロシアから買える立場なんです。
このオルバンさんは別に共産主義者、社会主義者でもないし、ロシアが大好きだとか、プーチンが大好きで、特に親しいとかではありませんが、ハンガリーの国益第1でやるんだという人なんです。
そして、EUなんかの官僚主義が何でも押し付けてくるので、反対だというナショナリズムの立場の人です。ですから、そのナショナリズムの立場でこのEU的グローバリズムに反対しておりますから、難民がどんどん入ってきた。そのとき、難民を受け入れろと言われたんですけどハンガリーは、キリスト教徒の難民なら受け入れてもいいが、中東から流れてきているイスラム教徒の難民は受け入れませんと、頑として受け入れずにフェンスを張ってこの受け入れを拒否しました。
そういうナショナリストです。オルバンさんは非常に人気がある政治家で、ハンガリーも寒い国ですから、エネルギーを調達するためには、プーチンの言うこともある程度もっともだと。そのプーチンに対して中立的な立場をとるということで、安く天然ガスを買える。これはハンガリーの国益じゃないかと、そういう立場なんです。
プーチンもアンチグローバリズム、アンチ多国籍企業、無国籍企業、グローバリズムだし、オルバンさんももともとそういう立場です。ある程度ロシアのやっていることに妥協的です。そういった国もありますが、表向きにはそうとは言えないが、プーチンがはっきりと言ったのは、ハンガリーから無理やり取った土地を、ウクライナは返せと言った。
そうしたら、ハンガリー国民としては「もっともだ。よく言えないことを言ってくれた。」もちろん政府は言わない。政府はNATOに対してもEUに対しても顔がありますから。だけど、国民の心情の中ではほとんどがよく言ってくれたと喜びました。さすがプーチンは鋭いところを突いてきてますよというのが飯柴さんのレポートでした。
ウクライナはあんまりハンガリーが支持していないということの意味には、どういうことがあるかと、その土地を捉えた。そこには、ハンガリー人が住んでいます。そうすると、ウクライナの中のハンガリー系住民が、ウクライナ人にいじめられてるという意識がずっとあります。ある程度事実だったと思います。
そうすると、ウクライナに対してそんなに同情しない。我々からするとウクライナがロシアに侵略された。次はハンガリーとかポーランドも侵略される。だから一緒に戦った方がいいと思うけども、やっぱり隣り合っている国ですから、その土地を捉えてるそこに住んでいたハンガリー人が、今のハンガリー系の少数者で、マイノリティーということでウクライナの中でいじめられて立場が悪いんだと。そういう意識がありますから、ウクライナを全面的に支援するよと言う立場になりません。
ポーランドやルーマニアではどうか分かりませんが、少なくともハンガリーでは「プーチンよく言ってくれた」と、全面的にそのことに関しては賛成だという雰囲気になっているんだそうです。
そこら辺はプーチンという政治家も、なかなかずる賢いやつですから、各国国民の関心を買うようなことを言っています。これは日本で絶対報道されないことですので、ハンガリーにいる飯柴さんからの聴取レポートだったので、エピソード的な話ですけれども、申し上げておこうと思いました。
ウクライナ戦争は今、膠着状態に陥っていると思います。これはプーチンが国際法違反なんですが、電力インフラを壊しました。これは4割は完全に発電設備が壊されたというふうにウクライナ側が認めています。だから、キーウも人口がとても多く、保たないから疎開させなきゃいけないということ。
前線では、ウクライナ側はロシア側を圧倒して、東部にはどんどん攻め入っているというんですが、普通の国民の生活が電力不足のために非常にやりにくくなっていると。厳しい状況にあります。
それから最近では、ロシアの新たに予備役から招集した人の、大体500人ぐらいが東部戦線で全滅したんじゃないかというような報道も出ております。
しかし、どちらかというと、日本のマスコミは英米のマスコミがウクライナの肩を持ったような、ウクライナに有利なような情報ばかり流しますので、それは戦争の現実だけではないということは気をつけてこの情報を見たり聞いたりしなきゃいけないと思います。
最後はハンガリーの国民はそんな感情があるというお話をいたしました。今日のワールドフォーキャストはこれまでですが、最終的な選挙結果、アメリカの中間選挙の結果が出たところでまた、選挙速報的なものを、その結果、経済的政治的にどうなるかお話をしたいと思います。
【解説】ヨーロッパの歴史から理解できるEU加盟国ハンガリーに親ロシア派が多い理由
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