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ウクライナ戦争が残念ながら情勢はロシアに非常に有利に傾いています。一言で言うとウクライナ政府が内部崩壊をするような状況になってきているということです。
そして、私が出しているケンブリッジ・フォーキャスト・レポートの月半ばのレポートはCFCの会員の皆様には届きますけども、その中に書いていますが、非常に大きな理由が英国のジョンソン首相の辞任が関係しています。それにジョンソンさんが辞任するだけではなく、今、英国が解体されるような状況になってきているわけです。
これは保守党の党首が変わるというだけであれば良かったのですが、それだけではなく今まで色々なでたらめの政策をジョンソン首相がやってきたので、そのツケがついにたまってきた感じでユナイテッド・キングダムと言われている連合王国の連合が、まさに崩壊しそうになっています。どういうことかというと、北アイルランドが英国連合国を離れてアイルランド共和国と一体になりそうな勢いなのです。
それからもう一つはグレートブリテン島の北の3分の1ぐらいを占めているスコットランドが、いよいよ独立しようとしています。来年の秋に独立をするかどうかという住民投票を再度行ないます。過去にやって否決されたのですが、今度は通りそうだということです。そうすると、連合していた王国の中でスコットランドが独立し、北アイルランドはアイルランド共和国と一体になってしまうと、イングランドとウェルーズだけが残ったらグレートブリテンを言わず小ブリテンになってしまいます。今、連合国が解体プロセスに入っているということです。
ジョンソン首相が単に政策の堕落あるいは政治姿勢がいい加減で辞任するということだけの話では済まされないのです。そうすると、これがどのように影響しているかというと、ウクライナ戦争で支援を誰よりも一生懸命やってきたとも言えるし、ある意味で戦争を仕掛けて一番ロシアに対して挑発並びに先導し、このウクライナ戦争を起こす側に立って、ロシアが侵略してきた後はウクライナを一番熱心に応援していた応援団長で首相が辞めてしまい、その本体である英国自身が解体プロセスに入ってしまいました。
これだけでもウクライナにとっては不利になります。そして、私が16日に出したレポートでイギリスがそういう状況なので今後のウクライナ戦争の戦況から見て、情勢がロシアに有利に傾いていくだろうと言いました。それから1週間が経ち、まさにそういう状況になってきているという話です。
まずウクライナの内部崩壊ということですが、7月17日ゼレンスキー大統領自身が発表したことで判明しました。その中でイワン・バカノフという保安局長官とイリナ・ベネディクトワという検事総長、この2人を解任するという発表しました。バカノフさんはいわゆる情報機関の保安局長官(SBU)です。アメリカで言えばCIAに当たるようなところです。これが実は保安局・検事局の中でも祖国を裏切るような売国的・利敵的で、ロシアに有利になることをやっている職員が沢山いるということです。
このバカノフ保安局長官が裏切り者であるとか、ベネディクト検事総長が裏切り者であるということは言いませんでしたが、要するにしっかりと自分の部局を掌握していなかったのです。その中で国家の枢要なポジションにいながら、利敵行為を取っている連中がいて、別の言い方をするとウクライナ国家に対して裏切り行為を取っているやつらが沢山いるということで、この2人を解任したわけです。
特にロシア占領地域で対ロシア協力者が続出して出てきており、そして法執行機関の人間でありながらロシアに協力しているものが沢山いるということです。この件だけで捜査している案件が651件もあるとゼレンスキー大統領自身が発表しています。さらに2日後の7月19日には、ゼレンスキー大統領がSBU保安局のゴルベンコ副長官とSBUの5つの州のトップを信用できないため解任したことも発表しました。
これは実に大変なことになっており、現在、捜査中の案件だけで651件もあるのです。要するに国家の中枢部に敵の工作員が沢山潜入しているということです。
次のウクライナにとって不利なお話で、7月14日、ウクライナにあるアメリカ大使館がウクライナにいる全てのアメリカ国民にもし可能であれば、ありとあらゆる陸上交通手段を使って即座にウクライナから国外退去するように促しました。そういう警告を流したと言うのです。これからウクライナに滞在していると戦争が激しくなって、ウクライナの完全な土地もロシア軍の攻撃を受けるかもしれない、あたかもウクライナ軍が総崩れになるような可能性があるということを示唆するような発表です。
7月14日に在ウクライナのアメリカ大使館がアメリカ国民に避難勧告を出しました。もし可能であれば私的なありとあらゆる陸上交通手段を使って、即座にウクライナ国外に退去するように促したというわけです。非常にウクライナにとっては良くない状況であると思います。
3番目の証拠はドイツから出てきた話です。ドイツにハンデルスブラットという経済新聞があります。これはドイツを代表する経済新聞で、日本で言えば日本経済新聞に当たるようなものです。そこでドイツの陸軍総監のアルフォンスス・マイス中将という人のインタビューが出まして、WEB版では7月20日に掲載されております。マイス陸軍総監は陸軍の司令官ではなく、お目付け役のようなことをやっている人だと思います。
マイス中将はウクライナ情勢に関して、ロシアは事実上無尽蔵の資源を持っておりロシア軍を過小評価してはいけないと忠告しています。そして、ロシア軍が1キロメートルずつ前進しているのは大砲で優位に立っているためであり、この戦争がいわゆる消耗戦争に入ってきたということを前提にしてマイス中将はウクライナがいつまで持ち堪えられるかという問題を定義したと言うのです。
彼は武器や装備の問題だけではなく、人材含めての問題であるというふうに言ったと書いてあります。ロシア軍は強くなっている、そしてロシアには事実上無尽蔵の資源があると言って「ロシアを過小評価してはいけない」と言ったと話しています。このドイツを代表する経済新聞のインタビューで話していたということから、ドイツ国民に対して楽観主義に陥らないようにと注意しているのです。これはロシアが意外に戦争を我々としては望ましくないという文脈なので、有利に進めているということを示しています。これも一つの戦況がウクライナに不利であるということです。
4つ目は、アメリカの財務省が7月14日にロシアからの様々な物資の輸入許可を出しています。その内容は食料とか農業に使用する肥料の他、医薬品・医療機器などに対してロシアとの取引を許可するライセンスを出しますということを言っているわけです。
これは食料の油や小麦などの話が目立っていますが、それだけではなく、より大事なのは肥料だということです。化学肥料というのは電力の塊のようなものですから非常に安くロシアでは作っているわけです。ロシアもウクライナも世界的に肥料の輸出国です。この肥料が入ってこないとアメリカの農業も非常に困るということで、部分的に経済制裁を解くということを7月14日にアメリカの財務省が発表しています。
5つ目は、EUがウクライナに援助疲れをしてきたと言われております。これはブルームバーグという通信社の記事の中にもある通り、今まで90億ユーロのお金を拠出しますと約束していました。しかし、ヨーロッパの国がウクライナに対して援助しているのは、そのうち10億ユーロしか実際には出していません。そして、自己経済のことが心配になってきて、特にロシアからの天然ガスが入ってこないと言っても、この夏も暑いからクーラーを使わないといけなくなり電力が必要になります。
でも夏よりも更に冬ヨーロッパの冬は寒いですから、ロシアからの天然ガスが入ってこなかったらどうするのか非常に心配です。これは7月15日にブルームバーグが報告しています。それと合わせて実はEUの方で問題にしていることがあるのです。これはヨーロッパやアメリカからウクライナに兵器を供与していますが、この武器が部分的にヨーロッパの地下犯罪組織に還流してきてしまっているという話があります。
ウクライナもはっきり言うと、かなりの名だたるマフィア国家ですから、組織犯罪というのは盛んなのです。その人たちが西側から供与された兵器を戦争に使用せず、そのまま自分たちで着服・横流しをしてヨーロッパの地下犯罪組織の手に渡っている問題が起きています。実は4月から欧州刑事警察機構(ユーロポール)が、そういう警告を発しているということです。これもヨーロッパの国がウクライナを支援する時にしらけてしまう理由の一つになっているということです。
6つ目は今まさに英国の政治中枢が麻痺しているという感じです。9月にならないと次の首相は決まりません。そうすると保守党の党首選挙を郵便投票でやるので時間が掛かるのです。確か決まるのは9月15日だったと思います。そうすると中枢麻痺のような形になっていますが、ジョンソン現首相が、ある意味で無責任にあとは野となれ山となれと勝手なことをやって危ないということも理由の一つにあります。それが要するに政治中枢が麻痺していると言えるわけです。その英国に加えてアメリカの政治中枢も結構麻痺してきているのではないのかということが言えます。
7月21日バイデン大統領が...
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【ウクライナ戦争】情勢がロシアに有利に傾く6つの理由とは?
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