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00:00 OP
01:04 背景
0417:3837 どういう病気?
12:30 治療法、離脱症状、共依存
17:38 本日の宿題
本日はアルコール使用症の解説をします。
昔はアルコール依存症と呼ばれていました。
アルコール乱用とも言われていましたけど、今、アルコールの使用障害ということで使用症という病名に変わっているということです。
お酒は基本的にドラッグの仲間です。
覚醒剤、コカイン、LSD、大麻、タバコ、そういうドラッグの仲間であって、合法的なドラッグだという風に認識してもらった方がわかりやすいし、いいんじゃないかなと思います。
そんな言い方しないでよ、と言われると思いますけど、僕は精神科医で医師なので、そういう立場なので、あえてそのように言わせてください。
お酒はKing of Drug です。
危険で危ないものです。
まずそういう認識を持ってもらうところからスタートしなければいけません。
◾️背景
日本はお酒に対しては寛容というところがあります。
お正月やお祝いごとでお酒を飲むということだし、お酒を飲む酩酊感が神様との融合というか、八百万の神との交流なんだみたいなところがあるわけです、土着の宗教、宗教というかカルチャーとして。
何となく無礼講みたいなところがありますけど、基本的にだめよということになってます。
現代、科学の進歩に伴い、そういう話になっているわけです。
アメリカの保険局はもうガンのリスクを明記しなさいという風に言ってます。
お酒を飲むとガンのリスクが上がるんですよ。
食道癌、胃がん、大腸ガン、膵臓がん、様々なガンのリスクが上がるので、それを書きなさいよということになっています。
タバコと同じように危険なものなんだよということをみんなに認識してもらう必要があるよということです。
日本もそうなんですけど、アメリカだと妊娠の時にお酒飲んじゃう人たちのリスク、飲酒運転のリスクがやはり高いということで、それらも危険な行動に出ることもあるので、ちゃんと明記しなさいよということのようです。
古今東西、お酒は危険だよということは認識されていて、例えばイスラム教ではお酒禁止ですからね。
お酒そのものを禁止している宗教というのも結構あるんです。
ヨーロッパの歴史でも中世ではお酒をどうしようかという議論があったり。
ヨーロッパは水が悪かったんです。
だからお酒の方が安全だからお酒を水代わりに飲んでいたという地域があったんです、時代も。
でも、そうすると依存症が増えて困ったという時期があって、それが中世の話です。
アメリカでも禁酒法の時代など色々あったりして、その時に国で禁酒令を出したんだけど、今度は密造の問題が出てきて、ギャングがお金を蓄えたという歴史もあるんだけれども、とにかく人類はお酒をやめなければいけないなと思いつつも止めさせられなかったという、社会全体としてそうなんです。
個人の問題じゃなくて、社会の問題としても止めさせたいなと思いつつも止めさせられなかったという背景があるということです。
私個人としても35歳ぐらいまで酒を飲んでたんです。
メッチャ飲んでたんですよ。
週7でメチャクチャ飲んでたんです。
元々自衛隊にもいたし、自衛隊は飲むんですよ。
医師でもあるんです。
医者系は結構飲むんですよ。
二重の構造の中でメッチャ飲んでいて問題だったんですけど、35をきっかけに、コロナをきっかけに止めることができて。
今でも飲みたいんですよ。
飲みたいなと思うし、コンビニとか行くと飲みたいなと思うし、飲み会へ行った時に他の人が飲んでいると飲みたいなと思うんだけど、我慢しているという感じです。
5年経っても脳の報酬系から快楽というか、その時の記憶が消えないんですけど、でも昔よりは止めやすくなってるよということです。
ここら辺が背景です。
◾️どういう病気?
アルコール使用症とはどういう病気かというと、基本的には離脱、耐性、渇望のこの3つの症状をもって使用症と診断します。
ここら辺は詳しく知る必要ないので、詳しく知りたい方はもうちょっと詳しいネットの情報を見てもらえばいいんですけど、ここではざっくり話します。
キーワードを一つずつ覚えておいてください。
まず中毒というのは、いっぱい飲んだ時に出てくる酩酊だったり、意識を失ってしまったり、呼吸が止まったりする急性症状のことです。
お酒を飲むことによって汗が出たり、何か変なことが起きる時を中毒と言います。
離脱というのは、お酒を飲んだ後、お酒が抜けていく過程で自律神経が乱れるのを離脱症状と言います。
お酒というのはダウナー系のドラッグと言うんです。
アッパー系のドラッグというと、カフェインや覚醒剤です。
元気にさせる、集中力を上げる、交感神経を高めるやつで、ダウナー系のドラッグがアルコールだったり、ベンゾ系の抗不安薬や睡眠薬なんです。
ダウンさせる、リラックスさせることによって気持ちよくなるという薬、ドラッグなんです。
薬によって押さえ込むと、人間の身体は押さえ込まれているから、元に戻そう、戻そうとして、薬の力で押さえられているところを、自分の力で交感神経を高めようとするんです。
元気を出さなきゃ、元気出さなきゃ、と身体は粘るんだけど、お酒の力で押さえ込まれてる状況なんです。
だからお酒が抜けてくると、スコーンとこっち側に上がるんです。
その結果、動悸がしたり、汗がダラダラ出たり、何か不安になったり、イライラしたり、そういう症状が出てくる。
どんどん酷くなると、あまりにも行き過ぎると汗が出てきて、他の意識障害など色々な症状が出てきたりするということです。
これは抜けた直後、翌日イライラする、二日酔いの時のようなイライラ感もあれば、数日にわたって不眠が出てくるというのもあったりするんです。
2~3日ですぐ終わるというものでもなくて、1週間単位で残ってしまう、身体に影響が出てしまうということもあります。
あとは耐性です。
お酒を飲めば飲むほど、お酒を飲める量が増えてしまうんです。
飲める量が増えてしまうというのを耐性といいます。
渇望ですね。
飲みたくなる。
シラフの時、昼間からお酒のことを考えてしまう、飲みたいなと思ってしまうんじゃないのかなと考えてしまう感じです。
わかります。僕がそうでしたね。
昼から、今日夜何を食べようかな、何飲もうかなみたいな。
夕方電車に乗ってる間、コンビニでビール買いたいな、何買おうかなとか考えて、コンビニへ行く直前になると、もう本当にお酒のことしか考えなくて、飲もう飲もうみたいな感じで待ちきれなくなるとコンビニを出た後にすぐ飲み始めちゃうということもあります。
これが渇望です。
こういうのをもって使用障害と言ったりします。
基本的には精神科の診断というのは、心身の障害だけではなく、心身に起きる問題変化だけではなく、社会的な影響力、問題も含めて診断の該当ということになるんですけど。
ややこしいね。
社会的な問題が起きなければ病気と診断されないということがあるんです。
本当はそれでいいのかという議論もあるんですけど、そういう伝統があります。
それも理解してもらうといいかなと。
アルコール依存症というのは片道切符なんです。
飲めば飲むほど依存症に近づいてくる。
依存症になるのが先か、寿命が来るのが先かということになります。
基本的にはどんどん飲んでいくと、毎日飲む習慣飲酒になる、習慣飲酒になっていくとお酒に強くなる、お酒に強くなっていくと、今度はブラックアウトというのが起きるんです。
身体は飲めるようになっているんだけど、脳はそれについていかなくて、理性的な部分だけがストンと落ちてしまうんです。
前頭葉は寝ているけど、脳幹や他のところは起きているようなイメージです。
あくまでイメージですけどね、これね。
ブラックアウトしてしまう。
記憶をなくす。
記憶をなくすほど飲んでしまう。
記憶をなくしたときに問題行動が出てきちゃう。
耐性がつくと、本来であれば記憶をなくすぐらい飲んでいると寝たりしてしまんです。
でも身体は耐えれるようになってきているから、今度は寝ずに動ける。
寝ずに動けるんだけれども、頭の状態は寝ているときと同じような感じだから、変な行動をとってしまう。
怒りやすかったり、タクシーの運転手を殴ったり、性的な問題、加害行為になったり、性的な被害者になってしまったり、性的なトラブルが起きたり、隣の家に行ってしまったり。
こういうことです。
記憶がないんですよ、海馬などの機能が落ちているから。
という状況になっていたりするんです。
もうだいぶ進んでいるところですね。
その後、こういう問題が起きているのに飲み続けるというのがコントロール障害、社会的な問題が起きていて、みんなやめたらと言ってるのに関わらず、飲み続けちゃう、飲みたいんだ、と言ってるのはコントロール障害。
合理的に考えたら止めるべきなんですね、そもそもお酒は King of Drug だから。
ドラッグを適正に使えないのであれば、やめた方がいいのにやめられない。
社会的に問題があるけど止められなくて、そしてついには身体の方に問題が出てくる。
身体に問題が出てもやめれないのようになってくるということです。
★動画の文字起こしはこちらのnoteに【全文掲載】されています。
https://note.com/wasemenblog
(文字起こし自体がない動画もあります)
アルコール使用症〜知っておきたいお酒のリスク
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