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00:00 OP
00:50 その人はそう見た
02:45 発達障害傾向のある人
07:17 本日の宿題
本日は「人生とは何か? 心に響く名言集」というテーマでお話ししようと思います。
よく「座右の銘は何ですか?」「人生の本質は何ですか?」とか、僕が言うからでもあるんだけど、聞かれたりするんですけど、そんなのわかりません、もちろん。
「心に響く名言を教えてください」とか時々患者さんに言われるんですけど、別にあまりないですね。
■その人はそう見た
僕は人間とか人生の本質とは何かというときに、いつも想像するのは画家です。
画家が何か物体を見るわけですよ。
現実世界を見た時にこれをデッサンするんですよね。
色々なデッサンの作風がありますよね。
作風ABCDEとかいろんな作風が出てくるんですけど、絵のスタイルデザインというか。
本来はただ一つの現実なのにもかかわらず、画家を通して2次元に起こした時には色々なスタイルになるんですよね。2次元に起こすとそうなる。
心のものとか、人生というのは、画家たちが描こうとしている3次元の世界のもの、もしくは心的なものを含めると3次元じゃないのかもしれないですけど、3次元的なものを2次元に落とし込むよりもはるかに難しい作業です。
心というのは複雑だから。
それを言葉という情報に落とし込むってことは不可能なわけで、それを落とし込んだ時には色々なスタイルやデザインになったりします。
そういう中である人が色々なことを言ったりするんですけども、どれが本質かどれが正しいのかというと、どれも正しくはなくて。
だけどその人はそういう風に見たんだなと楽しめばいいんじゃないかなとよく思います。
■発達障害傾向のある人
何でこの話をしようと思ったかと言うと、特に発達障害傾向がある人は、世界とはこういうものであるとか、人生とはこういうものであるとか、人間というのはこういうものだ、こうあるべきなんだというところがなかなか切り替えられないんですよね。
別のスタイルでデッサンし直すとかデザインし直すとか、捉えてみることが本当に苦手です。
教科書的に言えば別の視点で物事を考えるとか、相手の視点に立つとか、そういう言い方になるんだけれども、もう一回心という目に見えないものをデザインし直す力、作風やスタイルを捨ててもう一回新しいスタイルで描き直す力が本当に弱いんですね。
だから人生が苦しく見えちゃう。
別の描き方をすれば、別の道が見えてきたり、別のゴールが見えてくるんだけども、別の作風に切り替えられないので、いつまでも自分はこうなんだとか、こうあるべきなんだという形でこだわってしまうので、すごく苦しい思いをする。変えられないんだよね。
でも変えられないからこその良さももちろんあって、例えば普通の人だったら諦めてしまうこと、100回、200回失敗したら諦めてしまうんですよね。それで作風を変えたり他のことにチャレンジしてみて生き延びようとする。
そこを1万回、10万回と繰り返す。それでも失敗して傷つく。
だけど10万回とかやっていった時に、10万1回目で奇跡みたいな成功したりすることもあるわけですよ。
それが発達障害の人が持つ強さでもあるし、天才性でもあるし、時々僕らの心を打ちます。
うまくいけばいいけどもうまくいかないこともあるので、臨床現場では10万回試しなさいよと応援するのではなくて、やはりデザインを変えてみたらとか、こういう見方もあるよという形で、別の画風とか別のスタイルを説明することが多いのかなと思います。
こうあるべきなんじゃないか、正しい生き方とはこうなんだとか、美しさとは何なんだ、正義とは何か、命の価値とは何か、色々なことを古今東西の哲学者が考えてきたし、色々な宗教家の人たちが定義してきましたけど、そこに縛られてしまうとやっぱり駄目なんだよね。
誰が正しいことを言ってるのかじゃなくて、誰もが正しいことを言ってるし、誰ものいいところを臨機応変に組み替えていく。
そして自分の生活スタイルとか時代に合ったものを組み入れて、変えてみてやっていくことが重要だったりしますね。
「こうあるべきだ」と思ってる人たちは、こういう視点でまた考え直してみる。
3次元でもない、4次元、5次元、6次元の心というものを、言語は2次元なのか1次元かちょっと分からないんですけど落とし込んだ時に崩れちゃうんだよね。元々ある本来持っている心というものが。
崩れているんだけれども、言語に圧縮された情報の方に価値を見出して、本当の心を変形させようとすると無理があるので、元々ある心を重視してほしいなと思います。
人間の本質、社会の本質というのは言語で括れないですし、だけど言語でしか把握しきれない感じとか、定義のしようのないこの混沌を楽しんでもらうのが、人生の楽しみなんじゃないかなと僕は思いますけどね。
そういう楽しみを臨床で共有できると、辛い心の治療もちょっとは楽しくなるのかなと思います。
■本日の宿題
一つの価値観にこだわってしまって苦労した話、苦労している人を見た話、親に苦労させられた話などを体験談として書いてもらうと皆さんの助けになるかなと思います。
人生とは何か? 心に響く名言、なんて信じちゃいけないよ?
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