<本の紹介>
2022/8/5
精神科医の本音 (SB新書) 益田 裕介
https://www.amazon.co.jp/dp/4815616221/
2022/8/22
精神科医がやっている聞き方・話し方 益田 裕介
https://www.amazon.co.jp/dp/4866801921/
00:00 OP
03:09 皆わからない
05:41 宗教→個人の自由意志→構造
09:38 多次元の理解
10:23 自己理解がシステム理解に転じるのはなぜか?
本日は「人間理解とは何か」というテーマでお話します。
精神科臨床をしていると、人間理解というものがとても重要になってきます。
自己理解、他者理解、群れの理解をするのに必要だったり、そもそもどうして僕らが困っているのか、どうして僕らがこういう問題にあたったときに傷付いているのか、なぜ劣等感を抱くのか、なぜ不安を感じるのか、それは人間理解が不足しているからです。
人間のことがわかっていると、対処できることも結構あるということです。
ただ、自分たちは人間なのに、よくわかりません。
人間というのはよくわからない。
生まれた時からわかっていません。
赤ん坊の状態で生まれてきて、何かよくわからない状態でうわーっとなって「お父さんお母さん助けて!」みたいな感じから育っていくわけです。
思春期に入って、全然大人はわかってないじゃないかとか、全然僕らの気持ちをわかろうとしてくれないんじゃないかと反発を覚えて、社会に出てからぶつかったり傷ついたりしながら覚えていきます。
仕事を覚えたり、社会の仕組みを覚えたり、どうやったら少しでもお金が多くもらえるのかなと思ったり、どうやったら少しでも異性や誰かから愛されるのか考えたり、どうやったら上の人に好かれて出世できるのか、など考えながら、ぶつかりながらだんだん把握していく。社会とは何なのか、人間とは何なのか。
把握していく中で病気にかかって、何なんだ自分の人生は、と思いながら、よくわからないうちに人生は終わっていきます。
それは古今東西、すべての人間がそうだったように、僕らもそうです。
精神科医になったからといって、人間のことがすべてわかっているわけではありません。
社会学者が社会のことを理解できていない、経済学者が経済のことを完璧に理解できていないのと僕らも同じです。
人間のことを理解するのは本当に難しいです。
それは自然を理解していないとか、物理の法則を理解していないとか、宇宙の法則を僕らが理解していないのと一緒です。
人間も自然の一部なので、僕らはどうして僕らなのか、ということはあまり理解できていません。
子供のときは誰かは知っているのかなと思いながら生活しているのですが、実際、大人になってから分かることは、誰も理解してないということです。
とは言っても、少しでも人間理解をするのはとても重要です。
■皆わからない
生まれた瞬間、自分は何かというのはわかっていません。
何もわかっていません。
言葉も使えず、何だかよくわからない。
よくわからないことがいっぱいある中で、親がいます。
親は色々なことをやってくれます。
ご飯を出してくれる、遊び方を教えてくれる、寂しい気持ちも癒してくれます。
社会で生きるとはこういうことだと教えてくれるし、時に怒られながらも、躾けもしてくれるんです。
だから、大人になったら色々なことわかるようになるのかなと思う。
子供のときは、とにかく大人の世界に交じろう、大人の世界に交じることで、社会に出ていくことで、理解していこうと思います。
思春期に入ってくると同時に、今まで万能だと思っていた親や教師に対しての疑念が湧きます。
コイツら全然わかってくれないじゃないか、わかってないし何もわかってくれないじゃないか、自分の方が親より優秀じゃないかとか。
逆のパターンもあります。自分は全然親には追いつけないな、というパターンもあるし、自分はこんな親や教師よりもはるかに優秀なのに、何でコイツらの言うことを聞かなきゃいけないんだなど、いろいろ思ったりします。
そういう中で少しでも社会に馴染んでやる。社会のことを理解してやる。
例えばナントカ大学の誰々先生だったらもっと知っているはずだとか言って、何とか思春期から青年期に入っていくわけですね。
それで実際大学生になって学び、そして社会に出てもまれていく中で、また二つに分かれます。
自分はわかってないけど、リーダーは知っているんじゃないかと、自分もおぼろげながら人間理解があるし、もっと詳しい人が世の中にいるのではと思っているパターンもあります。
実際リーダーの方は何を考えているかというと、「なんかよくわからないな」「運命ってどういうことなのかな」「でもやれることをやらないといけないな」と思いながら、リーダーも何かの歯車の一つとして動いていたりします。
もちろん歯車だと思わずに、自分が世界の中心だと思って、何もわからずわがまま放題振舞うリーダーもいますが、大人になってもわからないというのは同じです。
■宗教→個人の自由意志→構造
人間理解というものは、歴史上どう変化してきたのか。
簡単に言うと、昔は宗教が担っていました。
神様がいて、神様はすべて知っている。
聖書にすべて書いているということでした。
聖書というのは読むのが難しくて、知識人じゃなければ読めない。
知識人さえ理解が困難であって、やはりなかなか神様のことは神様自身でないとわからないな、というような世界観です。
そこから宗教というものに疑念が入って、やっぱり神様じゃないよね、人間は自分たちは意志があり力があるんだ、ということで個人の自由意志が尊重されます。
まだわかっていないかもしれないけれど、僕らが頭を使っていけば、時間をかけていけば、科学の力を駆使すれば、人間は理解できる。僕らの意志とか、社会のことは理解できていく。
そして理解ができるような形に社会を変えていくことができる、という風に考えます。
そこから、19世紀以降は「いやいや、ちょっと待ってよ」ということになるわけです。
「俺らって全然わかってない」「社会システムがあるからこうなってるんじゃないの?」「自分たちの自由意志ではなくて、この社会のルール設定上こうなっているんじゃないの?」「言語の制約的にこういう風に考えさせられてるんじゃないの?」とか、そういうことを考えるようになります。
これまでこういう歴史が運んできたとか、こういう文化があるから、我々はこういう風に考えざるを得ないように仕向けられているんじゃないの、ということを考えるようになります。
これを構造と呼んだり、システムとか呼んだりします。
資本主義で生きていると、その最適解を取るように動く。
民主主義の選挙制度だと、民主主義の選挙制度で一番最適な行動を取るようになります。
理念ではなくて、そのシステム、ルールの設定上、一番有利な行動を人間は取ってしまうということがわかってきます。
それが人間理解の変化になってきていて、僕らは精神科医なので、そこに加えて脳というものが持っている制約を考えたり、人間同士の群れや法則ということを考えたり、そこに病気が加わることによってどういう変化が起きるのか、障害があることによってどういう認知が変わっていくのかということを考えたりします。
人間理解というのはこういう歴史的な流れがあります。
僕がYouTubeを撮っているときやコメント欄を見ているときに、ここら辺の話が皆さんと共有できていないなと思いました。
構造とか、脳とか、そういうものの理解がとても重要だと僕は思っています。
構造や脳の形というのは、社会の変化や技術の変化によって変わってきます。
SNS、AI、グローバル化など加速度的に変化しています。
世の中の構造がすごく変わってきているし、技術もどんどん進歩しているので、それに伴って社会構造というのは変化していくし、経済構造も変化しています。
そして、それに合わせて人間の価値観、考え方、思考は変わってきます。
当然、それに合わせて治療法というのも変わっているというのがあるわけです。
なので僕はよくこういう話をしているということです。
■多次元の理解
もう一個必要なのは、多次元の理解です。
人間はすごく複雑だし、いろいろな側面を持っています。
いろいろな機能を持っている。
いろいろな次元に区切って見なければいけません。
概要欄続きはこちら(字数制限のため)
https://wasedamental.com/youtubemovie/6463/#c01
-------------
精神疾患は個人の甘えか? 個人の問題ではなく、社会的な問題でもある件
https://youtu.be/TAwfVtRKfcc
-------------
【メンバーシップ】
このチャンネルのメンバーになって特典にアクセスしてください:
https://www.youtube.com/channel/UC7C5oRm6cGgbjJdPPEVeNMA/join
オンライン自助会のHP
https://crimson-panda-f74.notion.site/1ab9b16c165a47c487faa553bd3c133c
スマホアプリからだとメンバーになることができません。
PCもしくはブラウザから申し込んでください、すいません…
https://youtube.com/shorts/xfJ9ks-ftfg?feature=share
【精神科医がこころの病気を解説するChとは?】
一般の方向けに、わかりやすく、精神科診療に関するアレコレを幅広く解説しています。動画における、精神分析や哲学用語の使用法はあくまで益田独自のものであり、一般的(専門的)な定義とは異っているところもあります。僕がもっとも説明しやすいとたまたま感じる言葉を選んだだけなので、あまり学術的にとらないでいただけると嬉しいです。
早稲田メンタルクリニック院長 益田裕介
【自己紹介】
益田裕介
防衛医大卒。陸上自衛隊、防衛医大病院、薫風会山田病院などを経て、2018年都内で開業。専門は仕事のうつ、大人の発達障害。といいつつ、「なんでも診る」ちょっと変人よりの町医者です。
趣味は少年ジャンプとお笑い。キャンプやスキーに行きたいです。
2020年6月5日より断酒継続中。
【参考】
厚労省みんなのメンタルヘルス https://www.mhlw.go.jp/kokoro/
カプラン 臨床精神医学テキスト第3 https://www.medsi.co.jp/products/detail/3509
倫理規定について https://note.com/mentalyoutubers/n/nb130991f3fa4
【コメントについて】
・コメントは承認制です。誰かのコメントに返信されているものは誤解される可能性もあり、基本的に承認されません
・コメントは益田が目を通していますが、手が回らず、質問にはお答えできません。ハートマークもつけてません。
・(のちのち)自分や他人を傷つける可能性のあるものは承認されません
・他の人への返信も原則禁止です。共感的なもの、相手に役立つものは一部、許可しています。短い時間で判断しているので「どうしてこれがダメなの?」みたいなものもあると思いますが、それはこちらのミスであることも多いです。ご了承ください。
【取材対応。テレビや雑誌、Webメディアの人へ】
気軽にご相談して下さい。 toiawase@wasedamental.com
方針についてはこちら https://youtu.be/esgbyuhTvRo
【動画制作の裏側はこちらから】
https://www.youtube.com/channel/UC9WXfmJQZVItKASe68--PJg
人間理解について #構造 #システム #社会学 #早稲田メンタルクリニック #精神科医 #益田裕介
カテゴリ一覧
スポーツ
ニュース
音楽
ラーニング
趣味
グルメ
ガールズ
ゲーム
ギャンブル・宝くじ
エンタメ
アニメ・漫画
どうぶつ