<本の紹介>
2022/8/5
精神科医の本音 (SB新書) 益田 裕介
https://www.amazon.co.jp/dp/4815616221/
2022/8/22
精神科医がやっている聞き方・話し方 益田 裕介 https://www.amazon.co.jp/dp/4866801921/
00:00 OP
02:52 マイノリティーであること
05:38 補完のための福祉
07:10 自己責任→不運の重なり
09:02 遺伝子+環境ストレス=誰にでも起きる可能性
11:05 具合的に知ってほしいこと
本日は「社会に知ってほしい精神疾患のこと」というテーマでお話しします。
YouTuberというのは、それを中心にコメントが集まって擬似的なコミュニティを作ります。
このコミュニティを通じて、患者さん同士がコメントを匿名的ですが交換しあうことで治療に役立ててもらいたい、色々な知識を身につけることで治療効果を高めてほしい、毎日YouTubeを見ることで学んで治療効果を高めてほしいなどと言っています。
社会的な啓蒙活動をしたいとか、社会に精神疾患のことを知ってほしいとも言っていますが、具体的に何を知ってほしいのか、という話です。
うつ病はこういう病気なんだとかそういうことを知ってほしいのもありますが、今回は総論的な話をしようと思います。社会に知ってほしいことです。
こういう話はたぶん1回もしたことがなかったと思います。
1回もしたことがなかったのに、社会の人に精神医学を知ってほしいと言っていたので、不親切だったなと思いました。
今回は改めてどういうことを知ってほしいのかをお話ししようと思います。
僕は精神疾患のこととか、治療法などをすべての人が普通にリテラシーとして、常識として知ってほしいとは思っていません。
できれば知ってほしいけれど、多くの人が江戸時代とか江戸幕府を知っているように、そういう日本の歴史みたいな形で、精神医学のこともざっくり知っていてもらえたらなと思いますが、そこまでは望みません。
ただ、人間の心はどうなっているのか。
それが病になるということはどういうことなのかということを、ざっくり知っていてもらえたらと思います。
どうしてそれを知っておかなければいけないのか、目を背けてはいけないのかということも今回お話ししたいなと思います。
■マイノリティーであること
精神疾患にかかる人というのは人口の2、3%くらいです。
今400万人くらいが通院していると言われています。
圧倒的にマイノリティーです。
実際、社会に出ていけない人たちもたくさんいます。
ひきこもってしまったり、会社で働けなくて自宅で療養していたりする人もたくさんいます。
だから余計に気をつけて見ていかないと、なかなか目に入らなかったりする人たちです。
皆の目の届かないところですごく苦しんでいるというのが精神疾患の人たちの特徴ですし、マイノリティというのはそもそもそういうことなのです。
性的なマイノリティの人たちが声を上げたように、精神疾患の人たちも声をあげないといけないのです。
それはなぜかというと、やはり少数の弱者たちというのは民主主義・資本主義との相性が悪いです。
民主主義の中では多数決が有利なので声はかき消されてしまうし、資本主義も売れるものがいいので、ニッチなんですよね。
ニッチなものと相性悪いのです。
売れないんですよね、ニッチなものって。
ましてやお金を持っている人が多いわけではないので、無視されやすい。
資本主義の世界でも民主主義の世界でも無視されてしまうので、声がなかなか届きません。
だからより苦しくなってしまうということです。
弱っている人たちだし、声を上げるということは傷つけられる可能性もあるので、僕ら治療者側も協力して声を出していかなければいけないということになります。
民主主義と資本主義というのは、少数の弱者の人たちと相性は非常に悪いのですが、かといって民主主義や資本主義を超える良い制度というのは、まだ人類は開発していません。
民主主義や資本主義を部分的に改良することで皆が幸せに生きられる社会を目指そうというのが、現代の世界の常識というかルールとなっています。
■補完のための福祉
民主主義や資本主義の弱点を補完するための福祉というものが用意されているのですが、この福祉というのがいまいち適切に機能していません。
もちろん、機能しているところもたくさんあります。
例えば、精神科医療ができているということは福祉のおかげです。
いろいろな先輩方や治療者、支援者の人たち、患者さんたちが協力し合って今の福祉体制をつくっています。
ですが、まだまだ十分ではありません。
せっかく僕がYouTubeをやっていて、影響力も少しずつ持ちつつあるので、それはこういうもののために使いたいなと思っています。
社会に対しては精神医学はこうなんですよとか、精神疾患はこういうことで苦しいんですよと伝えることで、偏見を減らしたいです。
あとは、このYouTube周りで声が集まっているので、その声を統計的に解釈したり、研究にして、それを適切な形で伝えていったり、適切な対策がとれるように僕らは見ていく。
対策がされているけれどそれがうまく回っていないときは、現場の声を通して、より良い対策がとれるようにPDCAを回してもらうようにする。
そのためにこのYouTubeというかジャーナリズム、こういうものを利用したいなと思っています。
■自己責任→不運の重なり
そもそも民主主義と資本主義の世界というのは自己責任の話です。
チャンスを与えているのに良くならない、チャンスを与えているのにお金持ちになれないというのは自己責任でしょというのが民主主義と資本主義の考え方です。
でも自己責任ではないのです。
病気にかかってしまうのは、自分の力だけではどうしようもないような不運の連続によって起きます。
この不運の重なりは、多くの人には理解しがたいです。
つまり、病気になる、生まれつき体が弱い、家族の支援がない、虐待的な家族だった、暴力的な家族だった、初めて入社した会社がパワハラの多い会社だったとか、そういうものが重なったときに、病気が発症するのです。
けれども、こんな泣きっ面に蜂みたいな状況が起きることは想像つかないんですよね。
たとえばサイコロを振ったときに、6が連続で10回出ることは想像つかないわけですよね。
出るわけないじゃんと。6が連続で5回でも3回でも、そんなのは起きないでしょうと。
でもね、起きるのです。
それが精神疾患なのです。
6が連続で何回も出る。人口の1、2%が発症している。
だから98%の人は関係ないんですね。だけど2%の人が苦しんでいるというのが精神疾患であり、2%だから無視されてしまう。
想像がつかない。それは甘えなんでしょという言葉でかき消されてしまう。
それが精神疾患の特徴なのですが、そんなことはなくて不運の重なりだということです。
■遺伝子+環境ストレス=誰にでも起きる可能性
病気は、遺伝的な問題+環境ストレス、社会的なストレスの複合で起きます。
誰でもなる可能性があるということです。
それもあまり知られていない事実かなと思います。
でも運が悪いということと同時に、誰でもなる可能性があるということです。
運が悪ければ誰でもなるという考えてみれば不可思議なロジックなのですが、でもこれが精神疾患の特徴です。
これは結構ややこしくて、これを2%の人だから黙認でもいいでしょと思うと、だんだんこれが社会の分断を生みます。
誰でもなるのですが、1回なってしまうと復活しきれなくなってしまう。
福祉がうまくいかないと、後で説明しますが、家族の中で例えば病気の人がいると家族全体が貧困の方に入っていって、貧困の家庭とそうじゃない家庭がだんだん離れていく、分断されていくということが起きます。
適切に福祉を行わなければ、再チャレンジできなくなります。
自己責任が果たせていると言いつつ、実は自己責任ができなくなっているというのが今の資本主義、民主主義の現状なので、どんどん分断していく。
分断していくと貴族的な社会に変わってしまいます。格差が出てしまう。
概要欄続きはこちら(字数制限のため)
https://wasedamental.com/youtubemovie/6421/#c01
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精神疾患は個人の甘えか? 個人の問題ではなく、社会的な問題でもある件
https://youtu.be/TAwfVtRKfcc
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PCもしくはブラウザから申し込んでください、すいません…
https://youtube.com/shorts/xfJ9ks-ftfg?feature=share
【精神科医がこころの病気を解説するChとは?】
一般の方向けに、わかりやすく、精神科診療に関するアレコレを幅広く解説しています。動画における、精神分析や哲学用語の使用法はあくまで益田独自のものであり、一般的(専門的)な定義とは異っているところもあります。僕がもっとも説明しやすいとたまたま感じる言葉を選んだだけなので、あまり学術的にとらないでいただけると嬉しいです。
早稲田メンタルクリニック院長 益田裕介
【自己紹介】
益田裕介
防衛医大卒。陸上自衛隊、防衛医大病院、薫風会山田病院などを経て、2018年都内で開業。専門は仕事のうつ、大人の発達障害。といいつつ、「なんでも診る」ちょっと変人よりの町医者です。
趣味は少年ジャンプとお笑い。キャンプやスキーに行きたいです。
2020年6月5日より断酒継続中。
【参考】
厚労省みんなのメンタルヘルス https://www.mhlw.go.jp/kokoro/
カプラン 臨床精神医学テキスト第3 https://www.medsi.co.jp/products/detail/3509
倫理規定について https://note.com/mentalyoutubers/n/nb130991f3fa4
【コメントについて】
・コメントは承認制です。誰かのコメントに返信されているものは誤解される可能性もあり、基本的に承認されません
・コメントは益田が目を通していますが、手が回らず、質問にはお答えできません。ハートマークもつけてません。
・(のちのち)自分や他人を傷つける可能性のあるものは承認されません
・他の人への返信も原則禁止です。共感的なもの、相手に役立つものは一部、許可しています。短い時間で判断しているので「どうしてこれがダメなの?」みたいなものもあると思いますが、それはこちらのミスであることも多いです。ご了承ください。
【取材対応。テレビや雑誌、Webメディアの人へ】
気軽にご相談して下さい。 toiawase@wasedamental.com
方針についてはこちら https://youtu.be/esgbyuhTvRo
【動画制作の裏側はこちらから】
https://www.youtube.com/channel/UC9WXfmJQZVItKASe68--PJg
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