新国立競技場の建設費の負担をめぐり、国と都の対立が深まっています。文部科学省は東京都に求めている建設費の根拠を説明するため、きょう都庁を訪れる予定でしたが、舛添知事は「中間報告はいらない」として断りました。
きょうの定例会見で舛添知事は「中間報告なんかいりません。そんなもの必要ないです。私は大臣に直接お願いしているんですから。中間報告を出せなんて一言も言っていないでしょ」と語気を強め、中間報告ではなく総工費や計画の詳細を早く持ってくるよう要求するとともに、事務方ではなく下村文部科学大臣自ら説明に来るべきという考えを示しました。また、知事は「今から1年後、2年後に着工するなら分かりますよ。期限が迫っているじゃないですか。だから早く持ってこなきゃ、そんなもの」と述べ、不快感を表しました。
新国立競技場の建設をめぐっては今月18日、下村文部科学大臣が都庁を訪れ、都に500億円余りの費用負担を要請しました。しかしこれに対して舛添知事は「国立競技場と都道を結ぶ連絡橋を造らないといけないケースには東京都の拠出が認められている。そういうものを全部集めてもせいぜい50億円程度の支出にしかならない。大臣が言った500億円という数字の根拠は全く理解できない」(翌19日の会見)と述べ、法的に出せるのは50億円程度と主張し、500億円の算出根拠を求めていました。
一方、下村大臣は「開催地の知事として、もうちょっと当事者意識を持ってやってもらいたい」と反論したほか、文部科学省の局長が新国立競技場の総工費の説明をするため、きょう秋山副知事を訪問する意向を示していました。しかし舛添知事は「必要な情報がなければ会う必要がなく、事務方が話し合う問題ではない」として面会を断りました。東京都は建設費をめぐる今後の文部科学省の出方を注視しています。
こうした中、国立競技場では着々と解体工事が進められています。近くに住む人たちは建設費の問題をどのように感じているのでしょうか。
旧・国立競技場の解体工事現場ではきょうも重機の音が響き、急ピッチで解体作業が進められています。国はこの解体工事を9月までに終わらせ、新しい国立競技場はその跡地に10月からの建設を予定していますが、費用やデザインの変更などさまざまな問題が浮き彫りとなってきています。競技場近くに住む人からは「(新国立競技場は)屋根付きがいい。五輪が終わってから屋根を付けるというのは反対。余計な経費が掛かるから」といった声や「昔のままで強度を増したものでもよかった。もうちょっと政治家にはしっかりしてもらいたい」「この辺り、工事がすごい。住みづらい」などといった不安の声、不満の声が聞かれました。ただ、中には「ずさんな工事はしない方がいい。できないことはできないでよいと思う。屋根なしでよい」と理解を示す声も聞かれました。
今週、TOKYO MX NEWSには「今週のテーマ」で視聴者の皆さんからご意見を募集したところ、多くの声が寄せられました。「都に負担を求めるなら『国立競技場』の名称を使わせないよう、東京都も求めるべきではないか」「招致の場で大見えを切った演説をした安倍総理、真夏の東京で屋根なし開催なら、責任を取るべきでは」「500億円、払わないでほしい。お金がないから払ってくれなんておかしい。足りないなら規模縮小なりすればいい。国民は皆、そうして生活している。ずさんな計画を立てた責任の所在をはっきりすべきだ」「開閉式屋根や車いすで観覧できる客席などぜひとも完成させてほしい」「明治公園のフリーマーケットがなくなってショックだったのに。国立競技場は改築でも十分だったとは。本当にショック」など、新国立競技場の建設計画の変更や建設費の一部を都が負担することついて、番組には「反対」や厳しい意見が数多く寄せられました。
文部科学省と東京都の探り合いが続く事態となっていますが、税金として費用を支払う都民が納得できる説明や情報の開示が求められています。
どうなる?新国立競技場 舛添知事「中間報告はいらない」
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