きょうはこの冬一番の冷え込みとなりました。けさ早く東京都心では初雪が観測され、日中の気温も5℃に満たない寒い一日となりました。一方、きのうまで1月とは思えない暖かい日が続いていた影響は都内各地に現れています。
きのうとは打って変わってきょうは寒くなりましたが、神代植物公園では早くも桜が開花しました。早くも開花したのは例年2月中旬に咲く寒桜で、十数輪が確認できました。神代植物公園サービスセンターの山丸拓郎さんはこれだけ早い開花は記憶にないとして「早咲きの品種の中でも最も早く咲く部類だが、暖冬の影響もあると思う。こんなに早く咲くのかと驚いている」と話していました。一方、72品種、180本が植えられているうめ園の梅も例年に比べて1カ月ほど早く咲き始めていることから、来月上旬にかけて満開になる見込みだということです。さらに、ロウバイも例年より2週間ほど早く見頃を迎えていて、いま、甘い香りを楽しむことができます。
野菜にも影響が出ています。練馬区といえば伝統の練馬大根ですが、ことしは暖冬の影響で成育が早く、放っておくと抜けないぐらいにまで成長してしまうということです。練馬区三原台の加藤農園では面積6アールほどの畑で練馬大根や青首大根などを栽培し、年間およそ6トンを直売所などに出荷しています。練馬大根は江戸時代に地域で栽培が始まった伝統の野菜で、加藤農園では9月に種をまいて12月中に収穫しています。去年の12月は暖かい日が続いたため大根の成長が早まり、商品として収穫できるタイミングを逃してしまったものもありました。
都内にさまざまな影響を及ぼしている暖冬について、TOKYO MXの大野治夫気象デスクは「過去3番目に強いエルニーニョが12月にピークを迎えた。このため、日本は南からの暖かい空気が入りやすい状況になっている」として、南米沖の海水温が高い状態が続くエルニーニョ現象の影響だとみています。
ことしの暖冬の影響は路地栽培だけでなくビニールハウスにも及んでいます。加藤農園では去年9月から1.3アールで9000株のイチゴの栽培に取り組んでいます。加藤さんによりますと室内の平均温度は13℃が理想で、栽培しているイチゴは花が咲いてから通常50日から60日で収穫を迎えるといいます。しかし、暖冬の影響で室内の平均温度が上がって生育が早まり、理想とする甘さが乗り切る前に10日ほど早く収穫しなければならないことが多かったといいます。加藤さんは「(収穫が)早まるとその分収量が多くなるのがメリットだが、甘みの乗った味が濃いイチゴを作るにはじっくり時間をかけて寒さを当てながら作る方が味が出る。ハウス内の温度調整に苦労している」と話します。加藤さんは換気をこまめに行うなどして室内の温度が高くなり過ぎないよう注意しながら5月中旬まで栽培を続けるということです。
この先も暖冬が続くかどうかについて、TOKYO MXの大野気象デスクは「きょうは関東付近まで寒気が降りてきているが、まだ東に抜けていく状況。今月下旬にはこの冬一番の寒気が関東、東京にもやって来る」と予想します。寒気はこの後いったん弱まり、その後今月下旬から再び強まる見込みで、北極からの寒気の吹き出しが強弱を繰り返しながら暖かい日と寒い日が交互にやってくるとみられています。
暖冬の影響も… 神代植物公園でサクラ咲く
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