都内の各自治体では新年度当初予算案の発表が行われていますが、経済的な余裕がない「一人親世帯」への学習支援を充実させる区が増えています。親から子への「貧困の連鎖」を防ぐことを狙う各自治体の取り組みを取材しました。
日本では一人親世帯の半分が貧困状態にあるといわれ、その対策が都内でも進んでいます。豊島区の新年度当初予算案では一人親世帯への学習支援に920万円を計上しました。中学3年生を中心に「教室型の学習支援」などを行います。また、親の「学び直し」を支援する事業も創設されます。これは、親が高卒認定試験のために受ける講座の費用を最大全額支給し、就職などに役立ててもらおうとするものです。豊島区・子ども家庭部の猪飼敏夫課長は「単に学力向上だけではなく、子どもの生活習慣や学習習慣を身に付けてもらうためにも必要なもの」と説明します。
また、江戸川区では「特色ある家庭教師」の派遣事業を設けました。江戸川区・子ども家庭部児童女性課の丸山淳一課長は「大学生の講師を派遣する際に『一人親の支援員』を同行させる機会をつくる。一人親世帯の就労支援や生活支援、子どもの進学資金の支援も行っていく」としています。1回90分、年間24回の家庭教師派遣に加えて、初回から数回は区の母子自立支援員が同行して生活面なども含めた幅広い支援をしていきます。
こうした支援策について、中学3年生と小学5年生の娘を育てる、いわゆる「シングルマザー」の一人からは「親の負担軽減と、身近に目指すべき大学生のイメージができるので、そういったサービスがあったらうれしい」と歓迎する声が聞かれました。
これらの区の取り組みが「貧困の連鎖」を断ち切るきっかけになることが期待されます。
このほかの自治体では、足立区も「一人親同士が互いに悩みを相談したり情報交換する場を設ける」などして、一人親世帯への支援を拡充しています。
各自治体で重点的支援 広がる“一人親世帯”への学習支援
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