国土交通省がきのう、国際競争力の強化につながるとして選んだ首都圏の新たな鉄道路線について、沿線の地域では整備への期待が高まっています。一方で、実現に向けては費用負担などの課題を抱える路線もあるようです。
国土交通省はきのう、首都圏の24の新しい鉄道整備計画のうち、8つの鉄道事業について国際競争力強化につながるとして重要事業に選びました。都心と羽田空港を結ぶJR東日本の「羽田空港アクセス線」や、京急蒲田と東急蒲田を結ぶ通称「新空港線・蒲蒲線」などです。舛添知事はきょうの会見で新しい路線の計画について「最終的な答申を踏まえて、国や地元の区市、鉄道事業者と連携しながら着実に前へ進めていきたい」と述べました。
羽田空港アクセス線はJR東海道線など3つの路線と羽田空港間で線路を整備するものです。現在、東京駅と羽田空港間は京急線経由で33分、東京モノレール経由で28分ですが、羽田空港アクセス線が完成すれば最短で18分で結ばれます。8つの路線のうち、国交省は「アクセス線」を最も実現性が高いとしていますが、一方で課題を抱えているのが「蒲蒲線」です。800メートル離れている京急電鉄と東急電鉄の蒲田駅の間の地下に線路を引いて道路の真下に新駅を造り、エスカレーターなどで京急蒲田駅につなぐというのがこの計画です。これにより、東急多摩川線と京急空港線の乗り換えをしやすくして、東急線方面から羽田空港へのアクセスが向上することが期待されています。この計画に街の人からは「外の道の信号を渡ったりしなくていいし、雨の日も大丈夫だし便利だと思う」という声や「結局、羽田。羽田空港に行きやすくなる」といった声も聞かれました。
しかし、路線の整備には鉄道事業者と東京都、国の三者による調整が必要となります。蒲蒲線をめぐっては、去年7月に東京都が「収支の採算性に課題がある」として優先順位を下げていることに加えて、国交省もきのう「費用負担の在り方などについて合意形成を進めるべき」と指摘しています。実現にはまず、事業者が東京都をどう説得するかが課題となります。
この、課題を抱える「蒲蒲線」について、舛添知事や地元自治体・大田区の松原区長ら関係者がきょう相次いで言及し、実現に向けて関係者の協議を進める姿勢を示しました。
舛添知事はきょうの定例記者会見で蒲蒲線の整備について触れ、費用負担の在り方が課題となっているという認識を示しました。舛添知事は「誰が(費用を)出すのか難しい問題もあるので、関係者で確実に議論を進めながら前に進めていきたい」と述べ、関係団体と協議していきたいとしました。また、蒲蒲線の実現を熱望する地元・大田区の松原区長はきょう会見を開き、費用負担については触れず「答申書については高く評価している。合意して、実現に向けできるだけ早く工事を着工したい」と強調しました。そして、事業者となる東急電鉄は「今後も実現に向けて、大田区を中心に関係者と協力して進めていきたい」とコメントしています。
「国際競争力強化」で8路線 期待高まる一方、課題も…
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