「都民の台所」の行方が揺らいでいます。ことし11月に築地からの移転が決まっている豊洲市場について「立ち止まって考える」としている小池知事はきょう、市場の関係者を集め、意見を聞きました。
きょう、小池知事は市場の関係者らと意見交換し、移転に関する現場の声を聞きました。小池知事は「11月7日の開場に向けてすでに取り組みが着々と進んでいる。しかし移転について延期や反対の声を上げる人など、さまざまな意見がある」とあいさつしました。小池知事はこの意見交換を「ヒアリング」としていて、関係者らの意見を聞くにとどまり、移転時期についての明言は避けたということです。移転延期を求める市場関係者からは「土壌の問題や耐荷重の問題もあり、大事なこと。そういうことが大丈夫という状態になったら(移転すればいい)」という声が聞かれた一方、予定通りの移転を求める市場関係者からは「今ここへきて仮に(移転時期を)変更されると大変な混乱を来す」という声も聞かれました。
市場の豊洲への移転は、交通アクセスの悪さや引っ越しの日程などさまざまな問題が指摘されてきました。さらに、豊洲市場の用地は元は都市ガスの工場があり、土壌や地下水の汚染が指摘されていました。このため都はおよそ800億円を投じて汚染対策工事を実施し「市場用地の安全性が確認できた」として移転を決定しました。
しかし小池知事は今回の選挙戦で移転について「いまだに(都側と業者の)合意形成が本物かどうか疑わしい。それが故に、ここは一歩立ち止まって考える」と述べていて、業者たちの理解が進んでいないなどの理由を挙げ、改めて検討する考えを示していました。
「立ち止って考える」とする小池氏が知事になったことを受け、おとといには豊洲への移転に反対する市場関係者や市民団体が移転の延期を求める要望書を小池知事宛てに提出しました。ある市場関係者は「今の状態では将来、子どもを新市場で働かせようという気持ちにはなれない」と話しました。
残り3カ月を切った豊洲市場への移転について、小池知事はきょうの定例会見で「築地と豊洲はリオの出発前で慌しいが、現地視察で見ていきたい」と述べ、早急に移転予定地での視察をすることを明らかにしました。
共産党都議団は豊洲移転には今月中に農林水産省に開場の許可申請を行わないといけないと指摘していて、小池知事は差し迫った判断が求められます。
豊洲市場の移転 小池知事、関係者から聞き取り
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