築地市場の移転先の豊洲市場で土壌汚染対策の「盛り土」が行われていなかった問題で、小池知事はきょう都庁で緊急会議を行い、「緊張感を持って取り組んでほしい」と指示しました。
おととい、小池知事は豊洲市場の土壌汚染対策の柱となっている「盛り土」について、市場の主な建物の地盤では行われていなかったことを明らかにしました。小池知事は会見で「全てが盛り土がされている、入れ替えた上で盛り土がされているというのは正しくないということで、訂正させていただく」「(築地市場の移転時期の判断に与える影響は)念には念を入れて、急がば回れで安全性の確認をしっかりしていきたい。予断を待たずにいろいろなケースを考えていきたい」と述べました。
「都民の台所」の安全は確保されているのでしょうか。この問題を受けてきょう、都庁では緊急の会議が開かれ、小池知事は副知事や関係局長らに適切な情報公開をしていくよう指示しました。小池知事は「きちんと正しい情報を出すんだと責任感を持ってやってほしい。安全性の評価を確認することが第一。きっちりと精査・調査・検証する」と述べました。また、小池知事は当時の担当者の聞き取り調査も指示し、今回の問題が起きた経緯を明らかにする必要性を強調しました。小池知事は「豊洲市場の土壌汚染対策に858億円を投じている。都民のお金。都庁にとっても都政にとっても重大な局面であることを鑑みて、緊張感を持って、スピード感を持って、責任感を持って当たってもらいたい」と指示しました。
東京都は「敷地全体で土を盛るよう」求める専門家会議の提言を受けて工事を行い、ホームページでも「敷地全体で盛り土を実施した」としてきました。しかし、実際には水産仲卸売り場棟など主な建物の地盤では盛り土がされていませんでした。建物の地下には配管などを整備する必要があったため、都は独断で盛り土をせずに厚さおよそ40センチのコンクリートを床に整備することで対応したということです。都の担当者は「安全対策の法的基準は満たしている」「ホームページの表記については正確に説明するべきだった」としていますが、今月7日に撮影された地下の空洞部分の写真を見てみると水がたまっていることが分かります。
写真を撮影した共産党の尾崎あや子都議は「これでは都民が納得しないだろうと思った。土壌汚染対策がなされていないのは私たちもショックだったし、怒りもある。これでどうして安全・安心が保証できるのかという思いでいっぱい」と、安全性の確保に疑問を投げ掛けます。尾崎都議は小池知事に現場の視察をしてほしいとした上で、専門家による水質の検査などを求めています。
豊洲市場ではきょうも工事が行われていますが、これまでの都の対応に都民からは不安や疑問の声が上がっています。街の人からは「ちょっとひどい。残土の中からいろんなものが出る可能性はある」「分かっただけよかった。安全性を見てほしい。出てきた水が安全なものだったら構わない」「大丈夫だと思って進めたのだろうか。もう(豊洲には)行かないかなって感じになる」「食の安全が必要。これからは調べて安全性を確かめてから新市場を開場してほしい」といった声も聞かれました。
築地市場の移転時期が決まる前に疑問視される「食の安全」について、小池知事は当時の専門家会議を再び立ち上げ、今回明らかになった盛り土がされていなかった部分の安全性を調べる方針です。
揺れる豊洲市場移転 「盛り土」行われず…知事が緊急会議
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