神宮外苑のイベントで木製のオブジェが燃え、5歳の男の子が死亡した火事について、出火につながったとみられる白熱灯は火事があった当日になって急きょ、オブジェの中に入れられていたことが警視庁への取材で分かりました。
おととい午後5時20分ごろ、神宮外苑のイベント会場に展示されていた木製のジャングルジムのようなオブジェが燃え、中で遊んでいた港区の幼稚園児・佐伯健仁君(5)が亡くなりました。燃えた木製のオブジェはきのう撤去されましたが、現場の近くには献花台が設けられ、きょうも亡くなった健仁君を悼む大勢の人が訪れています。献花に訪れた人は「年の近い子どもがいて名前も似ているので、すごくいたたまれない気持ちで。職場も近かったので献花した」と話していました。
燃えたオブジェは日本工業大学の学生が制作し展示していたもので、木の枠組みに木くずを入れて中から照明を当てていました。照明にはLEDライトが使われていましたが、火事があった直前の午後4時半ごろ、さらに作業用の白熱灯が中に入れられたということです。その後、1時間もたたないうちに火事は起きました。
白熱灯は強い光を当てることができる反面、周りが高温になるため、扱う場合は注意が必要だとして、市民防災研究所の坂口隆夫事務局長は「白熱灯は急激に温度が上昇する。1分から2分くらいで100℃を超えてしまう。そこに可燃物、布団や紙などに接していると火災が発生する危険性が非常に大きい」と指摘します。白熱灯の近くに衣類や布団を置いた場合にどうなるのか東京消防庁が検証したところ、光をともしてからおよそ30分後、煙が出ていることが分かります。そして1時間後には布団の焦げた部分が広がり、真ん中には赤い炎が見られました。東京消防庁によりますと、照明のすぐ下に置かれた布団や衣類などがライトの熱で燃えて発生した火事は、管内でことしに入って9月末までに10件起きているということです。市民防災研究所の坂口さんは「白熱電球は温度上昇し、高温になる。それをよく知ってもらいたい。近くに燃えやすいものを近づけると火事になるという意識を持って対応してほしい」と話しています。
警視庁は今後、現場の状況を再現して、白熱灯と出火の因果関係などを調べる方針です。
神宮外苑の男児死亡火事 火事の直前、オブジェに白熱灯
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