市場の移転問題は都政の枠組みを超えて、国政の場でも議論が進んでいます。きょう、国会内で開かれた会合で、築地市場の関係者が移転延期に関する問題点を訴えました。移転の延期が決まっている豊洲市場では国の指針を超える有害物質が検出されたことが分かっていて、きょうの国会議員との会合では業者から風評被害の問題の解決を求める声が相次いで上がりました。
小池知事はことし8月「安全性の確保」がされていないことを理由に市場の移転を延期しました。その豊洲市場では場所によって国の指針や基準を超える水銀やベンゼンといった有害物質が検出されたことが分かっています。この問題を話し合う有識者会議では地下空間のたまり水に含まれる水銀が気化した可能性が高いと判断し「一過性のものかどうか見ていく必要がある」としています。
ただ、きょうの会合では豊洲市場への移転を予定している業者から、有害物質が検出されたことでいわゆる風評被害が起きている現状が報告されました。第一水産の田口弘之社長は「風評被害がもう発生している。聞いた話では、すし屋に行っても(市場が)豊洲に行ったら俺は買わないよと、豊洲の魚を握られたら俺は嫌だから食わないよという客までいるということだ」と話しました。また北晃水産の北田祐康代表取締役は「いわゆる風評被害もそうだし、もっと言えば水銀が検出されたとかその他も含めて、消費者に対する安全安心も当然だが、そこで働くわれわれの健康はどう考えているのか」と話しました。
こうした中、会合を主催した民進党の議員から「豊洲市場に不安があるのであれば大田市場に移転する案は考えられるのか」と問われ、出席した複数の業者は「一つのアイデアとして検討の余地はある」と応じていました。
一方、都議会では決算について話し合う特別委員会で、豊洲市場の移転延期に伴う業者への補償について速やかに対応するよう求める声が上がりました。自民党の島崎義司都議が「設備導入のための補助金は一刻も早く支払ってほしい。市場業者向けに補償金支払いまでのつなぎ融資制度を一日も早く立ち上げるべきだ」とただしたのに対し、都中央卸売場の村松明典市場長は「豊洲市場の移転に向け準備を進めてきた市場業者はすでに設備の導入や店舗の内装など多大な経費をかけている。市場業者が資金繰りで困らないよう、つなぎ融資などの制度を早急に整備することは一刻も猶予できない課題だと認識している」と答弁しました。
また、先月の設置後、開会日が決まっていない市場問題の特別委員会は今月25日に日程などを決める初会合が行われることになりました。具体的な説明や質疑に入るのは再来週以降になるものとみられます。特別委員会では参考人招致の実施も検討される見通しで、問題解明のスピードアップが期待されます。
有害物質も検出の豊洲市場 移転予定の業者、風評被害解決求める
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