高齢者が認知症を患い、徘徊(はいかい)するなどして身元が分からなくなってしまうことを減らそうと、身元を示すものを普段から身に着けてもらう取り組みが都内でも広がっています。名札などでは課題となる個人情報の漏えいを防ぐ工夫も取られています。
千代田区できょう、大阪府の医療機器メーカーが発表したのが、高齢者が行方不明などの不測の事態となった際、24時間体制で緊急連絡先に通報されるシステムです。仕組みは、高齢者に血行を改善するための医療機器を身に着けてもらい、緊急時には警察などの発見者に機器に記された管理センターの連絡先に通報してもらいます。その後、管理センターがあらかじめ把握している高齢者の家族などの緊急連絡先に知らせるというものです。システムを開発したコラントッテの小松克巳社長は「家族や奥さんに連絡が取れないことがある。大きな意義がある」と話しています。利用料は年間1万8000円で、交通事故により死亡、または障害が残った時の保険が付きます。
一方、大田区が進めているのは「見守りキーホルダー」の取り組みです。65歳以上の区民が区内の地域包括支援センターで名前や連絡先などを登録すると、番号が書かれたキーホルダーを受け取れます。身元が分からない高齢者がいた場合、センターにキーホルダーの番号を伝えると家族などに連絡が入る仕組みです。5年前に取り組み始めて以来反響が大きく、区は種類を増やしています。大田区高齢福祉課の佐々木信久課長は「派生しているものとしてはアイロンで貼り付ける見守りアイロンシール、アイロンを使わなくても貼り付けることができる見守りシールといったものにキーホルダーの番号を記入している」と説明します。
現在、区内の高齢者の2割に当たる3万2000人が登録していて、昨年度、センターに入った連絡はおよそ70件だったということです。キーホルダーを持っている高齢者の1人は「どこかで倒れたときに探してくれれば連絡してくれるから安心感がある」と話していました。
区は、今後も登録人数を増やして地域の見守り態勢を強化していきたいとしています。
この大田区の「見守りキーホルダー」の取り組みは他の区にも広がっていて、今では千代田区や板橋区、足立区などでも進められています。
防げ!高齢者の身元不明 身に着けるもので…広がる対策
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