8月31日で、東京都の小池知事が市場移転の延期を決断してから1年を迎えました。
移転延期を決めた直後、建物の下に土壌汚染対策の盛り土がなかった問題が発覚し、地下水調査では環境基準を大幅に超える有害物質が検出されました。これらを受けて、専門家による安全性の確認や追加対策の取りまとめが行われ、2017年6月、小池知事は市場を「豊洲に移転し、築地を再開発する」という基本方針を打ち出しました。
延期の表明から移転に向けて大きくかじが切られたこの1年は、市場を取り巻く人たちにとって、不安が付きまとう1年でもありました。市場業者らは豊洲市場の風評被害の払拭(ふっしょく)のためには小池知事の「安全宣言」が必要だと求め続けています。これについて小池知事は8月30日、都議会臨時会で「豊洲市場の安全安心については、都民や市場業者からの理解を得られるように努めていきたい」と述べました。
一方、豊洲市場内に設けられる計画の観光施設「千客万来施設」を手掛ける業者の万葉倶楽部は、築地の再開発の内容によっては撤退も検討する構えです。8月17日、万葉倶楽部は小池知事に対して再開発の具体的な内容を求める文書を郵送しましたが、まだ返答は来ていないといいます。一方、東京都は9月以降、神奈川県にある万葉倶楽部の本社に出向き、再開発に関する情報提供をしていく方針です。
この1年について都民からは「ただ延ばしているだけで費用が無駄になっている。移るなら早く移った方がいい」「移転時期は“都民ファースト”ではっきりしてほしい」「早く移転した方が慣れるんじゃないか。1年無駄になっている。これから先、2020年のオリンピックはどうなるのか」など、さまざまな声が聞かれました。
移転の時期は2018年6月上旬の追加対策工事が終わってからとされていて、今後、東京都と業界団体で調整する方針です。
市場移転の延期から1年 業者の不安続く
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