開業から90周年を迎えた東急池上線は、今月9日、池上線に一日無料で乗れるチケットを沿線の駅で配布する予定です。見どころあふれる沿線を巡り、魅力を探りました。
五反田駅と蒲田駅を結ぶ東急池上線は、沿線に地元住民から愛される商店街や豊かな自然が随所に見られます。ただ、他の東急線と比べると認知度は低く54.3%にとどまっています。こうした状況を変えようと、東急電鉄は8月に活性化を狙って、沿線にある人情を感じる下町情緒あふれるスポットを「生活名所」として選定しました。
大田区池上は古くから池上本門寺の門前町として栄え、江戸時代から続く老舗も多く、当時の趣を今に伝えています。池上駅から歩くことおよそ5分で池上本門寺に到着です。日蓮宗の大本山・池上本門寺は、700年以上の歴史を持つ地域の信仰の拠点であるとして「生活名所」に選ばれました。
次に向かったのは洗足池公園です。広さ7万7000平方メートルの敷地に緑があふれ、地域の憩いの場所になっています。春にはサクラのスポットとして、秋には紅葉を、冬には渡り鳥が訪れるなど 四季折々さまざまな表情を楽しめます。
続いて「生活名所」の中でも少し変わった名所として訪れたのは中延商店街です。ここで活動する団体「街のお助け隊コンセルジュ」も生活名所に選ばれています。白い上着を着た「人」が生活名所となっていて、仕事をリタイアした人たちが街の困り事を有償で解決しています。「街のお助け隊コンセルジュ」の桜庭さんは「風呂の清掃、クーラーの清掃、換気扇の清掃…。大体やっている」と話します。この日の仕事は庭木の剪定(せんてい)作業で、慣れた手つきで伸び切った枝を切っていきます。同じく「街のお助け隊コンセルジュ」の古口さんも「お客さんから『きょうはきれいにしてもらって本当によかった』と喜ぶ顔が一番の楽しみ」と話していました。
最後に訪れたのは都内屈指の商店街、戸越銀座商店街です。戸越銀座にある「生活名所」は「焼鳥エビス」です。こだわりの串が並び、休日は行列ができるほどの大人気店です。人気ナンバーワンは「鳥ならとりねぎ、豚だったらかしら」だという店内は、気さくな雰囲気が流れます。お客さんからは「すごく昭和な香りがするのと、人情味があふれている。来店したのはきょうが初めてなのに、初めてじゃないような感覚」「昼間、女房に黙って飲むところがいつも楽しみ。午後3時ごろから飲んでいる」といった声も聞かれました。
人や街とのつながり、そしてどこか懐かしさを感じられる東急池上線の沿線に出掛けてみてはいかがでしょうか。
一番地味な東急「池上線」が“生活名所”に
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