東京都は20日、築地市場の業界団体と協議会を開き、移転後の豊洲市場の開場日を2018年10月11日とすることを決定しました。築地市場関係者との合意で、ようやく開場日が決まりました。
もともとの開場予定日は2016年11月7日でしたが、約2年遅れの2018年10月11日の開場に決まりました。豊洲移転を巡ってはこれまでさまざまな動きがありました。
きっかけは2016年8月、就任して間もない東京都の小池知事が会見で、豊洲市場の水質調査結果が完全に出ていないことなどを理由に、移転延期を表明したことに始まりました。その後、建物の地下空間に本来あるはずの「盛り土」がないことが判明し、原因の追及などが行われました。2017年1月には地下水から環境基準の最大79倍となる有害物質・ベンゼンが検出され、安心安全への不安が広がりました。
その後、汚染の調査などを経て、2017年6月に小池知事が「豊洲移転の基本方針」を発表しました。その中で、追加の安全対策工事の実施と、築地跡地を再開発することを示しました。この際、東京都は「早ければ2018年5月ごろ、豊洲への移転ができる」という見通しを立てましたが、これは実現しませんでした。
その理由の一つが、豊洲の「追加の安全対策工事の実施」でした。9件の工事の業者を決める入札がうまくいかず、不調となる事態が2017年12月まで相次ぎました。結果的に12月15日までに8件の入札が成立し、残る1件は入札を断念し、特定の業者と内容を詰める「特命随意契約」として年内に契約を決めることとしました。
まだ課題も残っています。小池知事は「築地は守る。豊洲は生かす」として、豊洲への移転後5年以内に、築地に「食のテーマパーク」をつくり、豊洲の「千客万来施設」との共存を目指しています。これに対して、豊洲での事業を手掛ける万葉倶楽部が、豊洲から近い築地に競合施設ができることに難色を示して、撤退も視野に検討しています。
万葉倶楽部は「豊洲市場の開場日の決定は直接的に関係ない。私たちとしては、築地の再開発の具体的な結論が出ないことには何も申し上げられない」としています。この「千客万来施設」のオープンはもともと、豊洲の開場日にも2020年のオリンピックにも間に合わない計画なので、小池知事が今後、万葉倶楽部とどのように話を進めていくのかも課題となります。
今後、豊洲も築地もにぎわいのある場所となり、市場関係者にとって使いやすく、都民だけでなく多くの観光客にも人気のスポットとなれるのか、それぞれの良さを生かせるのか、調整は続きます。
豊洲市場の開場日が決定 経緯と今後の課題
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