2017年の1年間に日本を訪れた外国人の数が、過去最多の約2869万人と発表されました。訪日外国人の数はここ数年で急激に伸びていて、5年連続で過去最高を更新しています。この6年間で3倍強になっています。政府は2020年に訪日外国人を4000万人まで引き上げることを目標にしています。東京都内では外国人観光客を取り込もうと、独自のサービスを行うホテルが増えています。最新のホテル事情を取材しました。
東京都心から30分ほどの足立区西新井には、外国人が詰め掛けるホテルがあります。訪れたのは駅から程近い「エンブレムホステル西新井」です。このホテルは外国人に大人気で、宿泊客の9割を外国人観光客が占めています。一見、普通のホテルに見えますが、人気の理由を外国人宿泊客に聞いてみると「歌舞伎が一番よかった」「折り紙で手裏剣を作った」といった声が返ってきました。実はこのホテルで行っているのは、外国人観光客向けの「下町体験」です。地元住民らに協力を呼び掛け、書道や茶道、着物体験などのイベントをほぼ毎日行っています。
この日はホテルの近所を巡る下町散策が行われ、宿泊客20人が参加しました。突如現れた陽気な外国人観光客の集団に、地元の住民もびっくりです。一行が訪れたのは、1200年の歴史がある西新井大師です。参道にあるおせんべい屋さんに立ち寄り、店員とのやりとりも楽しみました。初めてせんべいを食べたという外国人の男性は「いいね。とってもおいしいよ。ちょっと硬いけどね」と感想を話しました。
ホテルから歩くこと15分で、目的地の西新井大師に到着しました。ホテルスタッフが手水の手順を英語で「右手を洗い、そしてもう片方も…」と説明し、散策に参加した外国人宿泊客は参拝のルールを食い入るように聞いていました。実際に手を清め、無事に参拝を終えた外国人観光客は「とても楽しめた。日本の文化を学び、理解することができた」「また、このホテルを利用したい。もちろんよ」と、日本文化を堪能したようです。
エンブレムホステルの小山舞さんは今後の展望について「一番、この地域でいいなと思ったのは人情があるところ。本当に下町という人の温かみが体験できるところだと思っている。西新井でしか体験できないものを世界中のゲストに届けていきたい」と話しています。
<東京のホテル事情 今後は…>
都内のホテルはあの手この手で外国人観光客を取り込もうとしています。ホテル評論家の滝沢信秋さんによると、ホテル業界もホテル自体の価値を求める「モノ消費」から、体験や思い出を求める「コト消費」に移ってきているということです。また、都内のホテルの数は飽和状態になりつつあり、これからは「何か特長を持って、それを追求することが大事になる」としています。
独自サービスで訪日客に人気のホテル 東京・足立区
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