土地の取引価格の指標となる2018年の公示地価が発表され、東京都内は5年連続の上昇となりました。
商業地、住宅地、工業地を合わせた東京都全域の土地の平均価格は前年に比べて3.4%上昇し、5年連続のプラスとなりました。全国で最も地価が高かったのは中央区銀座4丁目の山野楽器銀座本店で、1平方メートル当たり5550万円でした。これは前年に比べて9.9%上昇し、史上最高額を3年連続で更新しました。訪日外国人の増加を受けた店舗の賃料上昇などが理由とみられます。
上昇率トップテンのうち、銀座以外の8つは全て渋谷区が占めました。この結果について東京都不動産鑑定士協会の浜田哲司理事は「(銀座と渋谷区)2つの地区に特徴的なキーワードとして『再開発』が挙げられる。すでに出来上がっているものも幾つかあるが、街が魅力的な刺激のある街に生まれ変わっている」と分析します。
こうした中、住宅地・商業地共に上昇率が高かったのは下町風情が残る街でした。かつて、見晴らしの良さから一日中過ごしても飽きない「日暮らしの里」と呼ばれていた日暮里周辺で、地価が上がっています。日暮里駅から程近い荒川区東日暮里5丁目の土地は、1平方メートル当たり156万円になり、前年に比べて8.3%もアップしました。長年、日暮里地区に住む人からは「ごちゃごちゃしていたところが(再開発で)すっきりした。日暮里も本当に爽やかになった。昔はごちゃごちゃだった」「もう以前とは雲泥の差。高層ビルは全くなかった。しなびた街だった」「駅前に大きなドラッグストアできたり、日暮里だけでいろいろな用事が済む」などといった声が聞かれました。
近年、急激な変化を遂げている日暮里地区は、人口推移を見てもこの10年間で右肩上がりに増えているのが分かります。人気の理由の1つめは『交通の利便性』です。日暮里駅にはJR山手線や京成線など5つの路線が乗り入れていて、京成スカイライナーで成田空港まで最速36分で行くことができることに加え、JRの上野東京ラインが開通したことで、常磐線の利便性も上がったといいます。地元住民は「どこに行くにしても、すぐ電車に乗って遊びにもいけるし、本当に過ごしやすい住みやすい街」といいます。東京都不動産鑑定士協会の浜田理事は「都心へのアクセスが良くなった。働くお母さんにとってもすぐ自宅に帰って来られるので、子育てのしやすい街」と評価します。
また、緑豊かでさまざまな遊具がある大きな公園に加え、子どもが遊べる施設や駅前広場での定期的なイベントの開催など『子育て世代が暮らしやすい』環境になっていることも日暮里の魅力だといいます。住民からは「新しい児童館ができたり広い公園があるところがいい」「お友達ができやすい環境がとてもいい」「遊べるところがいっぱいあって、お店もいっぱいある」といった声も聞かれました。
5年連続でプラスとなった東京の公示地価について、専門家は「景気動向次第」とした上で、再開発が進む地域や子育てのしやすい街については今後も地価の上昇が見込まれるとしています。
公示地価、東京は5年連続上昇 子育て便利な「日暮里」も急上昇
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