移転の延期など紆余曲折があった東京都の豊洲市場の開場日=10月11日まであと半年となりました。開場に向けた準備が加速する一方、さまざまな課題が山積したままとなっています。
築地市場はいまも日々、多くの観光客でにぎわっています。しかし、築地市場もあと半年で見納めとなります。いまは移転に向けた準備が進められています。築地の市場関係者は「昔ながらのごちゃごちゃした感じがなくなるのは寂しい」「やっぱり悲しい。でも豊洲に行ったら行ったでなんとかなるのでは」などと話していました。
80年以上の歴史を誇る築地市場は、当初の予定から2年ほど遅れ、10月11日に豊洲市場に移転します。東京都は豊洲市場の安全対策工事を7月末までに完了させ、その後、国への開場許可の手続きを踏まえて、小池知事が安全宣言をする方針です。600を超える業者は10月6日に築地市場で最後の営業をした後、4日間で一斉に引っ越して開場を目指します。円滑な移転に向けていま、市場業者は運ぶ荷物の量を見積もったり、東京都との会議で引っ越しスケジュールを調整したりするなど、準備を本格化させています。
そんな中、移転先の豊洲には一足早くオープンしたものもあります。豊洲市場のすぐ隣にある「豊洲ぐるり公園」は、豊洲市場の周辺およそ5キロの道のりをぐるりと囲むように整備されています。移転が遅れた影響で開園も延期していましたが、4月1日に全面オープンしました。公園の利用者は「(一本道で見開けてて)すごく気持ちいいですよ。オープンを心待ちに、楽しみにしていた」などと話していました。
一方で、まだ解決していない課題もあります。豊洲市場の隣には観光向けの「千客万来施設」ができる予定ですが、予定地は一面コンクリートが広がっているだけで、工事が進んでいる様子はありません。千客万来施設は温泉施設を運営する事業者が整備する予定でしたが、東京都が築地市場の跡地を再開発する方針になったことを受け、撤退も視野に検討しています。これについて小池知事は「千客万来施設の実現に向けて、事業者の理解が何よりも重要。早急に事業実施の確約が得られるよう、引き続き努力を重ねていきたい」としています。
にぎわいを作り出す千客万来施設の整備は、江東区が市場を受け入れる条件にしています。地元の人たちは「本当にできるといいが、どうでしょうね。(施設ができたら)行きたい」「本当は築地が全部、豊洲に来てくれるといいが…。もう少しにぎやかになってくれるといい」などと話していました。
<豊洲移転まで半年 今も残る課題>
豊洲市場への移転、開場日まであと半年と迫ってきましたが、千客万来施設以外にもまだ課題が残っています。
その一つが、豊洲から都心に出るための道路、環状2号線の整備です。すでに東京湾を渡る部分など道路の大半は完成していますが、全てを完成するために重要となるのが「築地市場」です。環状2号線は築地市場を解体して道路を整備し、すでに出来上がっている部分とつながる必要があります。しかし、築地市場の移転が終わってからでないと道路の整備が始められないため、東京都は暫定の迂回(うかい)路を造り、開通を目指しています。
迂回路の工事もまだ始まっていませんが、開通の時期について東京都は「豊洲市場への移転完了後、およそ2カ月後に開通させる」としていて、工事開始の前倒しも含めて検討しています。環状2号線は流通の拠点となる豊洲市場にとって欠かせない道路であると同時に、2020年の東京オリンピックでも選手の移動や輸送などで重要な道路となるため、オリンピックまでに全線開通が間に合うのか心配する声も上がっています。
不安の声は築地市場の関係者からも出ています。11日午後、これまで市場移転に反対の立場を取ってきた「築地女将(おかみ)さん会」が会見を行い、独自に調査したアンケート結果について発表しました。アンケートは3月の終わりに行われ、水産仲卸のほぼ全店舗に600枚を配布し、261の有効回答を得ました。
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豊洲市場の開場まであと半年 期待と課題
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