10月に開場する予定の東京都の豊洲市場で現在行われている、追加の安全対策工事の様子が公開されました。工事は順調で、予定通り7月末までに工事と安全確認を終えられる見通しだということです。
公開されたのは盛り土が行われていなかった豊洲市場の地下空間の床面を二重のコンクリートで覆って、揮発性の有害物質の侵入を防ぐ追加の安全対策工事です。2016年に初めて地下空間が公開された時と比べると、地下にたまっていた水が排出され、砕いた石がむき出しになっていた部分はコンクリートで埋められています。さらにその上を厚さ15センチのコンクリートが覆っていて、ひび割れしないように強化されています。
東京都は10月の市場移転に向けて、工事と、専門家による安全性の確認を7月末までに終える方針です。専門家会議の平田健正座長は「7月末をめどに評価の結果を公表してほしいという東京都の要望がある。このまま特に支障がなければ、そのぐらいの時期になるかと思う」と語りました。また、業界団体が移転の条件として東京都の小池知事に求めている市場の安全宣言について、知事は専門家による安全確認が済み次第行う考えを示しています。
<豊洲市場10月開場へ 追加工事は順調>
豊洲市場の追加対策工事は、業者がなかなか決まらず、工事が始まらないという状況が一時続いていました。東京都の担当者によると、工事は予定通り7月末までに終わる見込みです。8月には農林水産大臣の認可手続きの後、小池知事の安全宣言が行われる予定です。この7月末までの工事の完了と知事の安全宣言は、築地市場内の業界団体トップで構成される「築地市場協会」が市場移転時期などの具体的な日程を詰める中で、小池知事に要請していました。
<「千客万来施設」回答期限に 万葉倶楽部、事業可否に触れない可能性も>
市場の開場までに残る大きな課題は、豊洲市場のある地元・江東区が市場受け入れの条件として東京都に求めている、観光施設「千客万来施設」を運営する事業者の確約があります。東京都は、撤退も視野に入れて検討している事業者に対し、事業を行う意思があるかどうかを4月25日までに回答するよう求めています。しかし事業者側は「事業の可否を判断するのは難しい」として、明確な回答にはならない可能性を示唆しています。
「千客万来施設」の事業者・万葉倶楽部は東京都が築地市場の跡地を再開発する方針を示したことを受けて、「採算が取れなくなる」として事業からの撤退も視野に検討しています。これまで東京都は事業の確約を得るために、土地の賃料を1割から2割割り引きする代わりに事業を実施するよう説得してきました。しかし、万葉倶楽部の高橋弘会長は「賃料を半額にするからぜひ協力してと言われれば聞く耳を持つが、1割や2割ではとんでもない」として、都の要請を突き返しています。
4月16日のTOKYO MXの取材に対し、小池知事は「半額にしろという話ですか。そういったことも含めて真摯(しんし)に対応している。経営的にどのような方法を取るのか、できるだけ早期な確約を決めてもらえれば」と話していました。その後、18日に東京都は万葉倶楽部に対して、事業実施の意思を25日までに回答するよう文書で求めました。20日の定例記者会見で「(明確な)回答が来なかった場合は」と問われると、小池知事は「4月25日の回答をお待ちしている」と述べていました。
ただ、翌日に期限が迫る中、万葉倶楽部の幹部は24日、「われわれの要望は、東京都としての築地再開発の方針を教えてほしいというもの。それがないまま回答しろと言われても難しい」と話し、都に対する回答は事業の可否には触れない内容になる可能性を示唆しました。
混迷を極める千客万来施設の整備に、豊洲の住民からは「前から地域では盛り上がり、楽しみにしている人が多い。進めてほしい」「やる人たちがもうからないなら、やらない方がいい。地元としてはあった方が楽しいので、にぎわってくれた方がうれしいが…」などといった声が聞かれました。
豊洲市場 7月末までに安全確認の見通し
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