東京都の当時の石原知事の肝いりで開業した「新銀行東京」の名前が消えました。5月1日、東京都内を基盤とする東京都民銀行、八千代銀行の2つの銀行と新銀行東京が合併し、地方銀行として都内最大の店舗数となる「きらぼし銀行」として再出発しました。
店舗数は164、このうち東京都内は124店舗で、地方銀行としては都内最大規模です。記念式典で、きらぼし銀行の渡辺寿信頭取は「今まで以上に地域発展、質の高いサービスの提供を目指す」とあいさつしました。
きらぼし銀行合併に至るまで、そのうちの一つだった、東京都が出資して設立した「新銀行東京」を巡っては紆余曲折がありました。
新銀行東京は「貸し渋り」に苦しむ中小企業を支援しようと、当時の石原知事が公約に掲げたものです。2003年4月、石原氏は「東京には素晴らしい中小企業がたくさんあるが、バタバタつぶれている。東京都は優秀な企業と組んで新しい銀行をつくろうと思う」と訴えていました。そして、新銀行東京は東京都が1000億円を出資して2005年4月に開業しました。
しかし、ずさんな融資などで開業からわずか2年半で累積赤字は936億円まで膨れ上がり、経営難に陥りました。2008年、石原知事は「都民の皆さまに心配をお掛けしたことは大変申し訳なく、深くおわび申し上げます」と都議会で都民に向けて謝罪し、その後、新銀行に対して400億円を追加出資しました。
合わせて1400億円の都民のお金が注ぎ込まれ「石原都政最大の失敗」とも言われた新銀行東京でしたが、その名前が今回の合併で消滅しました。
きらぼし銀行は都民銀行と八千代銀行が築いてきた都内のネットワークと、新銀行東京の持つ東京都とのパイプを融合することで中小企業支援を強化する狙いです。渡辺頭取は「メガバンクや信用金庫など都内には競合先が多くあるが、対面営業を中心とした営業が主体。いろいろなニーズや課題を解決できる金融機関を目指していきたい」と語りました。
石原元知事肝いりの「新銀行東京」消滅 合併「きらぼし銀行」で再出発
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