東京・豊島区大塚に、観光客向けに特化した新しいホテルが誕生しました。ホテルを手掛けるのは、全国で高級リゾートや温泉旅館を展開する「星野リゾート」です。
路面電車が走り、ノスタルジックな雰囲気が漂う豊島区の大塚駅前から徒歩1分の場所に、新しいホテル「OMO5東京大塚」がオープンしました。このホテルは「寝るだけでなく、旅のテンションを上げる」がコンセプトで、手掛けるのは高級リゾートや温泉旅館などを全国展開している星野リゾートです。星野リゾートによると、OMOというホテル名は「おもてなし」「面白い」など複数の意味が含まれていて、増え続ける外国人観光客にもなじみやすいアルファベットにしたといいます。客室は全部で125室です。
客室に入るとヒノキの香りに包まれ、和のテイストとして壁一面には緑があしらわれています。やぐらをコンセプトにしたという客室は、畳敷きのフロアから階段を上るとヒノキを使った2段ベッドのようなベッドスペースが現れます。また、階段の下や壁には収納スペースが設けられるなど、空間を有効活用するさまざまな工夫が施され、遊び心も感じられる、まるで「秘密基地」のような造りです。
星野リゾートがこれまで手掛けてきたホテルは、1泊数万円する高級な客室が特徴でしたが、今回のホテルは1泊7000円からとリーズナブルな価格設定も魅力の一つです。また、観光客に特化したというホテルの入り口には、近所の情報が詰まったマップが掲げられています。さらに、ホテルを中心に街全体を一つのリゾートとして考え、地元の特色あふれるスポットを巡る「ご近所専隊OMOレンジャー」と名付けた道案内ガイドも結成しました。現代と昭和レトロが融合するノスタルジックな街・大塚の魅力について、ガイドブックでは知り得ないリアルタイムのローカルな情報を提供していくということです。
ホテルに泊まる際の楽しみともいえる食事では、朝食はサクサクの生地をポット型に焼き上げ、好みの具材を詰めて食べるフランスの家庭料理「ヴォロヴァン」が食べられます。具材はシチューやサラダ、フルーツなど、旅の思い出になるような写真映えする一品です。
さまざまな仕掛けで観光需要の取り込みを図る新たなホテルについて、星野リゾートの星野佳路代表は「昔から東京にいる人が、いろいろな商売を続けてきている街、東京の本当の魅力を文化として発信している街。そこが大塚の魅力。宿泊者に本当の東京を感じてもらえる企画になった」と話しています。星野リゾートは今後も、隠れた魅力がある都市にホテルを建設していく考えです。
<大塚を変えたい! 地元会社の取り組み>
ホテルのオープンは大塚駅前を変えていこうというプロジェクトの一つです。「OMO5東京大塚」は、観光客も多い大都市の池袋と、高齢者に人気の巣鴨の間の、JR山手線の大塚駅からすぐの場所にできました。
この場所にできた背景には、地元・大塚の不動産会社の、地元を「活気ある面白い街にしたい」「みんなが心地よく過ごせる場所にしたい」という思いがありました。大塚にさまざまな「場」を創るというコンセプトの下、「ba(ビーエー)」というブランドを作り、その第1弾として星野リゾートに声を掛けて、ホテルを開業しました。また、ホテルのすぐ近くには「集う場」と「住まう場」のbaブランドを展開しています。「集う場」は飲食事業などを手掛ける会社と手を組んで、しばらく空き家となっていた店舗兼住居の古民家を丸ごとリノベーションして、複数の飲食店が入るのれん街として復活させました。昔ながらの東京が残っている大塚の街が楽しめそうです。
東京・大塚に低価格の観光ホテル 手掛けるのは星野リゾート
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