いま、東京など関東地方で風疹の患者数が急増しています。今後、全国的に感染が広がる恐れがあるとして、厚生労働省は5年ぶりに全国の自治体に通知を出し、警戒を呼び掛けています。
急性のウイルス性感染症である「風疹」は、主な症状として発熱や発疹、リンパ節の腫れがみられます。特に大人が発症した場合には子どもより重症化する恐れがあり、症状が長期化したり脳炎などの合併症を引き起こしたりする可能性もあります。国立感染症研究所によりますと、ことしは8月5日までに96人の患者が報告されていて、すでに去年1年間の患者数を上回っています。また、7月後半になって患者数が急増していて、今後さらに増加が懸念されています。国立感染症研究所の多屋馨子室長は「首都圏を中心に風疹の患者報告数が急増している」とした上で「2012~13年にかけて、1万数千人を超える大規模な全国流行となった。このまま流行が止まらないと、その時のような大きな流行になることが心配される」と警戒します。
そこで、厚生労働省は先週、風疹の流行の兆しがあるとして、2013年以来5年ぶりに全国の自治体に予防接種などの徹底を呼び掛ける注意喚起を出しました。風疹はせきや会話で飛んだ唾液を介して人から人へと感染するため、人口密度の高い東京などの大都市で患者が増える傾向にあるといいます。
さらに妊娠初期の女性が感染すると、おなかの中の赤ちゃんに難聴や白内障・心臓の障害などが起きる恐れがあります。国立感染症研究所・多屋室長は「妊娠20週ごろまでの女性は特に注意が必要」といいます。さらなる拡大の懸念に対して街の人からは「自分がなったら嫌だし、子どもに影響が出てしまうのも厳しい」「妻も妊娠中なので怖い」「せっかく赤ちゃんを授かっても病気になったら怖い。予防接種を受けに行こうと思う」などといった声が聞かれました。日本産婦人科医会は「妊娠した女性はワクチン接種が受けられないため、家族や同僚も接種する必要があるか、検査で確認すべき」としています。
関東で「風疹」急増、全国で拡大の恐れ 厚労省は5年ぶり注意喚起
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