いつ落ちるか分からない雷。とっさの時の身の守り方とは?
■落雷で中学生2人が重体 「春先も大気不安定で落雷起きやすい」
日比麻音子キャスター:
10日の夕方、奈良市の学校でサッカー部員ら114人が練習中に落雷がありました。男子中学生2人が意識不明の重体となっています。
過去10年間の月別平均の落雷数をまとめたデータ(フランクリン・ジャパン)によると、落雷は8月が最多ですが、4月も19万3000回と全国的に4月・5月ぐらいから徐々に増え始めます。
やはり落雷は夏のイメージが多いと思いますが、春は注意が必要になってきますね。
防衛大学校 小林文明 教授:
昔から「春雷」という言葉があるように、ちょうど季節の変わり目である春先も大気が不安定になり、積乱雲が現れて落雷が起きやすくなります。
ただ、数もそんなに多くなくて、夏のようにモクモクと積乱雲ができることもないので、本当に「突然」というイメージが強いかもしれません。しかし、春の方が今回のような被害も起きやすいと考えていいと思います。
日比キャスター:
過去にも度々事故がありました。
▼2024年4月 宮崎県
高校のグラウンドで落雷があり、生徒ら18人が病院に搬送されました。高校生1人が意識不明の重体となりました。
▼2014年8月 愛知県
高校のグラウンドで落雷があり、高校生1人が亡くなっています。
このような事故を受けて、文科省からは全国の教育委員会などに“天候の急変などの場合には、ためらうことなく計画の変更・中止など、適切な措置を講ずること”という通知がありました。
ただ、今回の奈良市のケースでは、近所の人によると「一瞬で雨が降って、一瞬で雷がきた」といった声も聞こえてきています。
この「一瞬で」というとき、どのように対応すればいいのでしょうか。
■自分の近くに雷雲があるか、スマホでチェックを
防衛大学校 小林教授:
2024年の宮崎の時もですが、曇天で雨も降っていない。雷の音も聞こえていない、雷鳴も見えていないという中で突然起こってくるので、今回のような事故に繋がります。
そういう意味で皆さんも注意はしているけれども、防ぎきれない部分もあります。ただ、今は自分の近くに雷雲があるかどうか、周りの状況をスマホでチェックすることができます。そういうものを常にチェックしていれば、自分の方に雷雲が近づいてくるかどうかは、比較的把握しやすくなっています。それを利用するのが一番良い方法だと思います。
日比キャスター:
気象庁などからでも、注意報などマップで見ることもできますから、そういうのを逐一チェックすることで防げるのでしょうか。
防衛大学校 小林教授:
特に天気予報で大気が不安定、あるいは寒冷前線が通過するという予報が出たときに、特に屋外でのイベントやスポーツをやっていたら、先生や責任者の方は常にモニターするというのが一番大事になってくると思います。
日比キャスター:
「春こそ注意」と何度もお伝えしたいところです。
■木の下の雨宿りはNG ひらけた場所にいたら「雷しゃがみ」で身を守る
日比キャスター:
そして雷が来たら、基本的には頑丈な建物や車に避難してください。
ただ、近くに建物がないという場合もあると思います。ひらけた場所にいたら、どこに避難すればいいのでしょうか。
例えば、木の下で雨宿りをするのはNGです。雷は木から人へと落ちていきます。
防衛大学校 小林 教授:
雷は高いところに落ちるので、高い木に落ちやすい。木に落ちた雷の電流が、より電気を通しやすい人間に飛び移ります。だから木に落ちると電流は途中から人間に、まさに“乗り移ってくる”ようになり、人間の頭から心臓、脚にかけて電流が流れ、死に至る。これを「側撃雷」と言います。
木の下で雨宿りをすることもあると思いますが、これは本当に「側撃雷」を一番避けるべきポイントになります。
ただし木から4m離れると、実はそこは「保護域」と言って安全なんです。そういう意味では表裏一体だけれども、木からちょっと離れたところは「保護域」になっているので、そこでしゃがむというのは、実は何もないところで命を守る最後の手段になると、考えています。
日比キャスター:
木の幹・枝・葉の全てから4m離れることがポイントになってきそうです。
そして、雨が降っているとどうしても傘を使ってしまいますが、雷雨のとき傘は気をつけた方がいいんですよね。
防衛大学校 小林教授:
雷はとにかく傘に落ちますので、傘はとにかく差さないことが基本になります。
日比キャスター:
そして、最終手段は「しゃがむ」ということです。
ポイントは、まず姿勢を低くして、鼓膜が破れないようにするために手のひらよりも親指で耳をふさぎます。親指だとより圧がかかります。それから足のかかとをくっつけて電気を通しにくくする。そして、接地面を少なくするためにつま先で立つ。
ただし、この「雷しゃがみ」はあくまで最終手段ですので、基本は頑丈な建物や車の中に移動をしてください。
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<プロフィール>
小林文明
防衛大学校 地球海洋学科 教授
積乱雲を見続けて50年
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「春は落雷が起きやすい」頑丈な建物や車がない場合、どこに逃げる?「雷しゃがみ」で身を守れ【Nスタ解説】|TBS NEWS DIG
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