笑みをたたえ、あかちゃんを抱きかかえる美智子さま。隣では天皇陛下がにこやかにその様子を見守られています。今から50年以上前の1962年11月、皇太子ご夫妻時代にフィリピンを訪問した際に 撮影された写真です。
両陛下は当時、戦争孤児や障害がある子供など1600人あまりが暮らしていた国立の児童養護施設を訪ねられました。訪問は日本とフィリピン、両国の新聞で写真とともに大きく報じられました。当時のマニラタイムスは「まるで妖精のよう」「自らも母親である美智子妃殿下は生後7か月のスーザン・アベハイちゃんを優しく抱き上げた」
あれから半世紀余り。あのときの赤ちゃんは今、どうしているのでしょうか。私たちはこの女性を探し当て、インタビューをすることが出来ました。
スーザン・アベハイさん53歳。
生まれつき、耳が聞こえず、いまは国の施設で生活しています。スーザンさんは私たちが取材をするまで、自分が美智子様に抱き上げられたことを知らされずに育ちました。
スーザンさん
「とても美しい方ですね。ああ皇室の方なんですね、驚きました!私は赤ん坊だったので全く知りませんでした。本当に嬉しくて涙が出そうです。全部はじめて知りました。このかわいい赤ちゃんが私なんて信じられません」
この施設の責任者も、今回の出来事に驚きを隠せません。
マルガリータ・オルテガ施設長
「彼女はこの出来事で、 失っていた母親のぬくもりを 感じることが出来ました」 「でも写真のことは本当に初耳でした。私たちはすぐに書類を取り寄せて、あの写真の子どもがスーザンなのかを確認したのです」
さらに話を聞くと、 この写真には“もう一つ”、驚きの事実が隠されていたことがわかりました。
スーザンさん
「赤ちゃんのころから こども時代の写真は一切ありません。」
Q.自分の赤ちゃんのときの 写真は初めてみた?
スーザンさん
「そうです。 信じられなかったけれど、 写真を見てそうだったのかと」
古く色あせた写真。当時20歳のスーザンさんが 少しだけ大人びた様子で 写っています。彼女はこれまで、 幼少期の自分の姿を一度も見たことがなかったのです。
スーザンさんは今、施設で新たな友達に囲まれ、絵を描いたり、再び勉強を始めるなどしながら穏やかな生活を送っています。彼女は最後に、今月の末にフィリピンを訪問される天皇・皇后両陛下への思いを明かしてくれました。
スーザンさん
「お二人にもう一度お会いしたいです。本当にお美しい。出来ることなら 会って抱きしめたいです。とても誇りに思っています。いつまでもお元気でいて欲しいという願いを伝えたいです」
今月26日から5日間の日程でフィリピンを訪問される予定の両陛下。歴代の天皇・皇后として 訪問されるのは初めてのことで、友好親善などのため国賓として迎えられる今回は、 先の大戦のフィリピン人犠牲者の慰霊碑や日本人戦没者の慰霊碑で供花される予定です。(2016年1月放送)
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皇太子ご夫妻時代のフィリピン訪問写真に映る「赤ちゃん」いま何をしているのか?本人に会ってみた【皇室アーカイブ】(2016年1月放送)|TBS NEWS DIG
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