韓国・ソウルで156人が犠牲になった事故。当時の警察の対応が明らかになってきました。事故が起こる前の通報が相次いでいた時間帯に、地元の警察署長が外出し、食事をしていたことが分かりました。
■「ただ歩いていただけで…」息子を亡くした母の悲痛な叫び
泣き叫ぶ母親。
梨泰院で起きた群集事故で34歳の息子を亡くしたと言います。
息子を亡くした母親
「どういうことなのよ。子どもたちよ 子どもたちよ・・・世の中にただ歩いているだけで死ぬ国がどこにあるのか」
葬儀が終わった頃、母親は息子の靴がないことに気づきました。「遺失物センター」で見つけた白いスニーカー。すぐに息子のものだとわかりました。
亡くなった男性の姉
「弟はソウルに住んでいて母と一緒に事業をしていました。父は地元にいて毎日泣いています」
■冨川芽生さん無言の帰宅 北海道の家族の元へ
石田夕希記者
「事故発生から6日が経ちました。冨川芽生さんの遺体が日本に到着しました」
事故に巻き込まれ死亡した、北海道・根室市出身の冨川芽生さん。大好きな韓国に6月から半年間の予定で留学していました。将来は、日本と韓国の橋渡しをするような仕事に就くことが夢だったそうです。
現地入りしていた冨川さんの家族も11月4日、北海道に戻りました。冨川さんの遺体は11月5日に家族の元へ帰る見通しです。
■食事で外出の署長を解任 警察の「職務怠慢」
なぜ多くの命が失われたのか。警察の対応を批判する声が強まっています。
柏木理沙記者
「こちらは梨泰院を管轄する警察署です。韓国メディアによりますと、通報が相次ぐ中、事故の1時間15分前、署長は外出して食事をしていたという事です。」
事故が起きたとされるのは午後10時15分。当時の署長が署員らと外出し食事をしていたのは午後9時ごろです。「圧死しそう」「人が死にそう」などといった通報が相次いでいた時間帯でした。
責任者の不在が、判断の遅れに繋がったのでしょうか。緊急通報対応の責任者だったソウル警察庁の幹部も、本来いるべき「状況室」を離れ自分の事務室にいたと言います。
献花に来た人
「警察署長は一番先に事故対応するはずの人です。素早い対応が必要なのに、不在だったので大事になった」
献花に来た人
「日常生活で国民の安全を保障するのは国なのに、それが守られなかったのはとても悲しい」
内部調査を進めている韓国警察庁は、署長ら2人を「職務怠慢だった」として解任しました。
さらに、こんな問題も・・・。
柏木理沙記者
「事故現場のすぐ近くに8件の違法建築があったと韓国政府が発表しました。道幅が狭くなっているのがわかります」
韓国政府が事故現場周辺を調査した結果、テラスを含め8か所が建築法に違反していることがわかりました。違法建築が事故につながったのか、警察が捜査中だということです。
事故から11月5日で1週間。韓国の尹統領は、犠牲者を追悼する慰霊祭に出席し、公の場で初めて謝罪しました。
韓国・尹錫悦大統領
「国民の生命と安全に責任を負う大統領として、あまりにも悲痛で、申し訳ない気持ちです。二度と悲劇を起こさないよう最善を尽くします」
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「ただ歩いていただけで死ぬなんて…」韓国群集事故の遺族が涙の訴え 事故当日の対応をめぐり地元警察の署長ら解任|TBS NEWS DIG
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