今後予定されている2回目の停戦交渉。専門家が分析する今後のシナリオとは。そして、疑問視されているプーチン大統領の精神状態を専門家はどうみているのでしょうか。
■交渉決裂か 「落としどころ失う」
小川彩佳キャスター:
2回目の停戦交渉のタイミングをめぐっては情報が二転三転しているようですが、もし開催されたとしてここでまとまる可能性はどの程度あるとご覧になっていますか?
防衛省 防衛研究所 兵頭慎治氏:
見通しは、残念ながら厳しいと思います。お互いに歩み寄る姿勢が見られず、交渉の落としどころを失っているのではないかという風に思います。
ロシア側とウクライナ側の要求ですが、従来の要求に加えてそれぞれ新しい要求を付け加えています。
ロシア側は1回目の交渉の後、元々要求していた▼ウクライナの中立化・非武装化に加えて▼2014年に併合したクリミアの主権放棄をウクライナ側に要求をしています。
ウクライナ側は▼即時停戦・ロシア軍の撤退を要求。交渉後▼EUへの加盟申請を表明しました。これはロシアが主張する中立化、つまり「ウクライナはヨーロッパの方には行かないんだ」ということに反する動きでして、なかなか折り合いをつけることが難しくてですね。交渉がまとまるのは難しいのではないかという風に見ています。
■2回目交渉決裂でロシア軍本格的な侵攻か “時間稼ぎ”の可能性も
国山ハセンキャスター:
仮に2回目の交渉が決裂になった場合に3回目が開かれる可能性はあるのでしょうか?
兵頭氏:
1回目の交渉というのはお互いの主張をまずぶつけ合う、そして自国に持ち帰って大統領その他と検討して2回目の交渉が行われます。ですから2回目で決裂して3回目があるかというとその可能性は小さいと思います。
2回目の交渉が決裂した場合にどういった展開が予想されるかということですが、アメリカのシンクタンクなどは「この交渉の決裂を口実にロシア軍が本格的にキエフに侵攻していくのではないか」という風に予想しています。
現在ロシア軍の動きはキエフの近郊で留まっている状況でして、これは燃料・食料などの補給を今まさに追加で行っている。あるいは今の戦況の立て直し、ウクライナ軍が善戦していますのでその時間稼ぎに交渉が使われているのではないかという風に見ています。
小川キャスター:
停戦交渉が停戦のためどころか軍の立て直しの時間稼ぎのために使われている可能性があるということですね。
■「理性を失うことなく核兵器などを使用することがないよう望みたい」
小川キャスター:
1つ気になるのがプーチン大統領の精神状態を疑問視する声がアメリカなどから上がっているという点ですけれども、兵頭さんはどうご覧になっていますか?
兵頭氏:
確かに軍事侵攻の開始を宣言する演説などを見ていても、プーチン大統領の目がすわっていたり、ちょっとイライラしているような表情が見られるので、多少ちょっと感情面で何かナーバスになっているような感じはします。
実際の精神状態がどうかは分かりませんが、今アメリカ側が“プーチン大統領が本当に合理的な判断をしているのか”という疑問を投げかけている理由は、ロシア国内に“今のプーチン大統領が理性を失っているのではないか”という情報を届けて、反プーチンあるいは反戦的な世論を盛り上げてなんとかプーチン大統領の動きを止めたいという思惑もあるのだろうと思います。
これからキエフへの本格的な侵攻が始まって、かなり戦闘が激化した時に、プーチン大統領がしっかりと理性を失うことなく核兵器などを使用することがないことを望みたいと思います。
(02日23:30)
2回目の停戦交渉どうなる?専門家に聞く今後のシナリオとは
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