ワクチン3回目の接種が進む中、気になるのは副反応。モデルナとファイザーではどちらを選択するか迷う人もいるようですが、あるデータによると、「発熱」についてはモデルナの方が頻度が高いという結果もあります。一方で、接種を済ませた人の例ですが、3回ともファイザーのケースでも「モデルナアーム」のような副反応があったということもあるようです。今後本格化する、5~11歳のワクチン接種でも気になるのは副反応。今わかっていることについて専門家に聞きました。
■ファイザー製とモデルナ製・3回目接種での抗体価の違い
良原安美アナウンサー:
ワクチンを3回接種していれば、海外から帰国の際に隔離が免除となる地域も出てきています。また、3回目接種についての世論調査では「接種した・したい」との回答が85%で、3回目のワクチン接種に前向きな方が多くを占めていました。現在はファイザー製かモデルナ製、2つの選択肢がありますが、どちらを打つかで抗体価と副反応に違いが出ています。厚労省の資料によると、1回目、2回目にファイザー製を接種し、3回目もファイザー製を接種した場合、抗体価は1か月後に54.1倍になりました。一方で、2回目まではファイザーを接種し3回目は交互接種でモデルナ製を打った場合、1か月後の抗体価は67.9倍となりました。
2回目までの接種がファイザー製の場合、3回目の接種がファイザー製よりもモデルナ製の方が、抗体価が上がりやすいことがわかっています。
■ファイザー製とモデルナ製・3回目接種での副反応に違い
良原アナウンサー:
2回目までファイザー製を接種し、3回目もファイザー製を接種した方の副反応の割合は、発熱(37.5℃以上)が39.8%接種部の痛みが91.6%、倦怠感が69.1%、頭痛が55.0%でした。それに対し、3回目にモデルナ製を接種した方の副反応は、発熱(37.5℃以上)が68.0%、接種部の痛みが93.8%、倦怠感が78.0%、頭痛が69.6%となり、すべての項目でファイザー製よりもモデルナ製の方が高い割合で副反応が出ていることもわかっています。
また、3回ともファイザー製を接種した50代の男性は、接種後に”モデルナアーム”のような接種部が赤く腫れる副反応症状が出たようです。”モデルナアーム”というだけあって、当初はモデルナ製を打つと出やすいと言われていた副反応ですが、3回目ともファイザー製を接種している方にも赤く腫れる症状が出ているようです。
■第7波に合わせて接種したい人も…3回目接種に最適な時期は?
3回目の接種時期について、「(第6波が)ピークアウトしているのに今ワクチンを接種する必要があるのか?次の感染拡大(第7波)が来るときに打ちたい、その時に抗体価を上げたい」と考えている方もいるようです。
ホラン千秋キャスター:
国際医療福祉大学感染症学講座主任教授・松本哲哉教授にお話を伺います。確かに第7波が来るのであれば、そのときに効果が出るタイミングで接種したいという意見は理解できますよね。
松本教授:
もちろん、ワクチンというのは感染拡大の波に合わせての接種が望ましいですが、その波がいつ来るかわかりません。今、感染の拡大がピークアウトしたように思えますが、順調に(感染者数が)減少しているかというと、まだ安心できるところまで減少している訳ではありません。ですから、まず私たちができることは今の感染状況に対して免疫を持つことです。そして、次にまた波が来たときにワクチン接種が必要であれば、そのときに再度打てば良いということです。
おそらく、これから国内のワクチンも使用できるようになると思いますし、年内に4回目ワクチン接種の可能性もあると思います。
また、現時点でもこれだけ感染拡大しているため、次の波を待っている間に感染してしまう可能性があるので早めに打っておいた方がいいと思います。
井上キャスター:
重症化リスクは年齢によって大きく異なるので、65歳未満の方、基礎疾患のない方、現役世代は3回目接種について後ろ向きな方も多いと思います。松本教授は重症化リスクが少なく、3回目接種に後ろ向きな方にはどのような言葉をかけますか?
松本教授:
若い方の場合、風邪のような症状のみで終わればいいのですが、実際そうではなく後遺症が長く続くケースも見受けられます。感染中の症状は強く出なかったが、その後の後遺症で悩んでいるというケースもあるので、決して甘く見ない方がいいと思います。3回目の接種をすれば、明らかに抗体価が上がり重症化の予防、あるいは後遺症のリスクを下げるという意味でも有効性が保てると思っています。
■ワクチンの効果に疑問を持つ人も…「BA.2」にも効果はある?
良原アナウンサー:
オミクロン株には従来型の「BA.1」とオミクロン株の亜種「BA.2」があります。「BA.2」の感染例は少ないものの、感染力は従来型「BA.1」の1.4倍と言われています。そこで今のワクチンが亜種「BA.2」に効果があるのか?という疑問を持っている方がいるようです。松本先生はどうお考えですか?
松本教授:
オミクロン株に対しては、従来型「BA.1」でも亜種である「BA.2」であっても、今のワクチンの効果があるというデータが出ています。
井上キャスター:
変異株が出るたびに、今のワクチンが効くのかと毎回議論になっていますが、今までの経緯でワクチンが効くということはワクチンの能力が高いと解釈して良いのでしょうか。
松本教授:
そうですね。メッセンジャーRNAワクチンというのは今までになかったくらい、しっかりと免疫を高める効果が出ていますので、変異株がオミクロン株のように多少大きくなったとしても、現状では3回接種すればしっかりと免疫を上げることができると考えています。
■子どもへの接種も本格化~子どもの副反応は?
良原アナ:
5歳から11歳の子供へのワクチン接種が本格的に始まりました。子どもの副反応について厚労省HPの情報によると「接種部位の痛み・倦怠感」が50%以上、「頭痛・筋肉痛・寒気・接種部位の腫れなど」が10%~50%、「下痢・発熱・関節痛・嘔吐」が1%~10%という割合になっています。子供のワクチン接種について、松本教授は「個人のリスクを考えると子どもは重症化しにくいので基礎疾患や免疫不全がない限り全員が積極的に接種する必要はないと思う」という見解です。
ホランキャスター:
(子どもの接種について)保護者の皆さんが迷っている部分でもありますが、松本先生は「全員積極的に接種しなくてもいいですよ」というご見解なんですね。
松本教授:
感染の流行状況にも影響を受けると思います。少し前の状況では、子どもの感染者数は多くなかったのですが、今はどちらかというと、世代で言えば10歳未満の感染数が一番多い状況になっています。
5歳~10歳の世代全員が必ずワクチン接種の必要があるかというと、現在は努力義務が適用されていません。本人と親御さんが納得したうえで接種するという判断をしたのであれば、接種していただきたいと思いますし、必ずしも全員が接種の対象ではないと考えています。(基礎疾患など)リスクがある人は接種して頂きたいということです。
(01日20:00)
【解説】3回ともファイザーで「モデルナアーム」に似た症状も、3回目副反応
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