2月8日、後藤茂之厚生労働大臣は2歳児のマスク着用について、「可能と判断される子どもについては、可能な範囲で、子どもや保護者の意図に反して無理強いすることのないように留意して、一時的にマスクの着用を推奨します」としています。
一方、保護者からは、「絶対無理」「窒息も怖い」など不安の声も上がっています。専門家も、「現実的に2歳児にマスクを着用させるのは難しい」としていて、「2歳児のマスク着用」が感染対策としてどこまで有効かどうかはわかりません。
■2歳以上のマスク着用は?
日比麻音子キャスター:
全国の新型コロナ新規感染者数は2月8日、10万1278人でした。東京では1万7113人となっています。
子どもたちへの感染が拡大している中で、子どものマスクの着用について後藤厚労相は8日、
「マスクの着用が無理なく可能と判断される子ども(2歳以上)については可能な範囲で子どもや保護者の意図に反して無理強いすることのないように留意して“一時的にマスクの着用を推奨します”」と話しました。
2歳未満のマスクの着用は推奨しないとしたものの、2歳以上の子どもたちへは「マスクはつけるように」と呼びかけています。これを受けてネット上では様々な声が聞こえてきています。
例えば
「2歳児にマスクとか無理。絶対育児したことないよね」
「今月で2歳だけどマスクできる気がしない。ヨダレはすごいしコロナも怖いけど窒息も怖い」
「苦しくなった時に自分で外せないと危ないと思うけど大丈夫なのかな」
といった声です。
ホラン千秋キャスター:
保護者の方から「最初はマスクをつけられなかったけど、だんだんつけられるようになった」という声もあったんですが、小さな子どもへのマスクの着用は一般的には難しいのでしょうか?
あゆみクリニック 藤川万規子医師:
特に3歳以下のお子さんはヨダレがたくさん出ますし、自分自身でマスクを外すことをなかなか意識できないお子さんもいらっしゃると思いますので、難しいと思います。
ホラン千秋キャスター:
マスクをつけられない代わりに小さなお子さんに有効な感染対策は何かありますか?
藤川万規子医師:
手を洗うぐらいはできると思うんですが、小さいお子さんはうがいもできませんし、マスクもなかなかつけられる子・つけられない子いる中で感染予防という観点からはなかなか難しいと思います。
井上貴博キャスター:
やはり幼い子どもたちはマスクをするリスクがあると思うんです。そう考えると65歳以上の方やハイリスクの方の対策を進めるべきなんだろうと思うんですけど、これからできうる対策はどんなことだと考えていらっしゃいますか?
藤川万規子医師:
3世代同居で高齢者の方と一緒に住んでいる場合には、子世代・孫世代の人たちが感染したら高齢者に感染が及ばないように高齢者と隔離するということが一番大切だと思います。
それから高齢者の方からワクチン接種が始まっていますが、たとえ感染してもワクチンを打っていることによって重症化が防げる面もあります。
また感染の症状が出たらなるべく早い時期に医療機関を受診していただければ、当院でもモルヌピラビルという経口薬を使っていますし、今後ファイザーや塩野義の飲み薬も出てきますので、そういった点から重症化する前に検査をして診断、治療、そういった流れをきちっとしていかなといけないと思います。
予防という観点からは高齢者のワクチン接種をどんどん進めていただきたいというのは毎日切実に思っています。
■オミクロン株「BA.2」22人の症状は?
日比キャスター:
さらに具体的なデータも見えてきました。2021年12月2日から2022年1月15日にかけて国際医療福祉大学成田病院で感染者92人の検体をゲノム解析しました。その結果、オミクロン株の中でも感染力が強いと言われている「BA.2」に感染した方が22人(23.9%)いたことが分かったということです。
<ゲノム解析の結果>
オミクロン株「BA.1」 64人(69.6%)
オミクロン株「BA.2」 22人(23.9%)
デルタ株 6人(6.5%)
<BA.2感染 22人の症状>
無症状 3人(すべてワクチン未接種)
軽症 19人(ワクチン2回接種16人、1回接種1人、未接種2人)
▼主な症状
せき 12人
のどの痛み 11人
発熱 6人
鼻水 5人
頭痛 3人
ただ「BA.2」の症状は「BA.1」と比べて明らかな差は認められないと発表されています。
■オミクロン株患者の傾向は?
日比キャスター:
このオミクロン株の患者さんの様子について藤川医師に伺うと、
「傾向としては発症から受診まで時間が経ってしまうと、症状がかなり悪化してしまう傾向にある」ということなんです。例えば先生のクリニックにおいては基礎疾患のある高齢者の方の受診が遅れて重症化してしまったケースもあったそうです。ただ一方で早く診察ができて、経口治療薬モルヌピラビルが処方できた約150例に関しては、ほとんどが翌日に回復されたそうです。
「症状が出たらどんなに辛くても一刻も早く医療機関に連絡・受診をしてほしい」ということでした。
ホラン千秋キャスター:
とにかく早く検査をするあるいは病院で治療を受ける、診断してもらうということが重要ということですか?
藤川万規子医師:
そうですね、それが医療機関の役目でもあると思います。病気を見つけて診断して治療するのが医療機関の役目なんですけれども、ただ、今は医療機関でさえも検査キットが不足してしまっている現状もあるので、やっぱり検査から診断、治療までをスムーズにできる医療機関が少なくなっている傾向もあります。すべての発熱外来をやっている医療機関がそのことに対してどれだけ取り組んでいけるかということも課題であると思いますので、当院も「会社に出たいから検査だけ」といった方をお断りせざるを得ない状況もあります。その辺の葛藤が日々あります。
井上キャスター:
藤川院長、モルヌピラビルの在庫量についてお聞きできますか。
藤川万規子医師:
在庫については私は存じ上げていません。厚労省の管轄になりますので、各医療機関が3つ~5つの在庫を持っています。その日に出きってしまったら近隣の薬局に処方していただくという風にしていますので、在庫は全然見えません。
(2月8日放送『Nスタ』)
(08日19:05)
【解説】政府、2歳児のマスク「一時的に着用を推奨」でも保護者からは不安の声
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