東京都で2月1日、「緊急事態宣言」の要請を検討することになっている「病床使用率50%」に達しました。しかし、今のところ、政府も東京都も、「緊急事態宣言」への具体的な動きは見せていません。
そんな中、東京都の新規陽性者の内訳に目を向けると、今4人に1人が「10代以下」という実態が見えてきます。それに伴ってか、保育施設の休園などの措置も相次いでいます。感染拡大が止まらない今の状況について、専門家にききました。
■病床使用率50% 都と政府の対応
日比麻音子キャスター:
これから自治体そして政府は具体的にどんな対策、対応をとっていくことになるのでしょうか?まず東京都の小池百合子都知事は一つの基準として「病床使用率50%」という数字を掲げていました。緊急事態宣言の要請を検討する一つの基準です。では、2月1日の最新の割合を見ていきますと、東京都における「病床使用率は50.7%」になりました。また東京都の基準における「重症者用の病床使用率は5.5%」です。ちなみに東京都の2月1日の新規陽性者の数は1万4445人となっています。
小池都知事は2月1日、「感染は止める。一方で、社会は止めない。さらに実効性のある重点措置を講じていくことが何よりも必要」だと話しています。ただ緊急事態宣言に関する具体的な言及はなかったということになります。
では緊急事態宣言について、国の対応はどうなっていくのでしょうか?緊急事態宣言の基準について尾身会長は2月1日の衆院予算委員会でこのように話しました。「コロナ病床や重症者病床使用率だけでなく、ECMO使用をはじめ“入院者の重篤度も考慮して、総合的に判断する必要がある”」ということなんですね。さらに尾身会長は「オミクロン株とデルタ株何が違うのか、しっかりと分析することが重要」だということも話しています。例えばオミクロン株においては、「今まで飲食店中心に対策をしてきたが、“飲食店だけの対策では効果がない”と思っている」とも、尾身会長は指摘しています。
というのも会食に関する具体的なデータが出てきているんです。
<感染経路の割合(不明者除く)>
【会食】
▼1月4日~10日 14.5%
▼1月18日~24日 4.4%
【特別養護老人ホーム 医療機関 保育園 学校などの施設】
▼1月4日~10日 4.4%
▼1月18日~24日 18.9%
会食で感染した人の割合は減っている一方で施設で感染した人の割合は増えている、ということが徐々にわかってきた中で、具体的な対策が今後どうなっていくのか注目されます。
ホラン千秋キャスター:
インターパーク倉持呼吸器内科院長の倉持仁医師にお伺いします。緊急事態宣言を出す出さないについてどのようなご見解ですか?
倉持医師:
従来通りの対策しかしないのならば出してもあまり意味はないと思うんですね。今、第5波のときのように40代50代の人が肺炎を起こして重篤になるというよりも、子どもたちを中心に家庭内感染が広がって、そして基礎疾患を持つ高齢者の方の入院が増えています。その一方、医療スタッフが濃厚接触者になったり感染したりして減っている。医療現場自体はもうひっ迫してきています。つまり、重症ベッドだけが医療機関のひっ迫を表すわけではないんですね。
きちんと緊急事態宣言を出すのならば、党だけの問題ではなくて国としての問題として捉えて、きちんと今行われていない外来の診療体制や足りない検査体制の拡充、そして救急医療もひっ迫していますから、そういった視点で現場の声をきちんと聞いて、それに見合った対応をしていく必要があると思います。
■コロナ病棟が空いているから大丈夫、ではない
井上貴博キャスター:
今むしろ宣言よりも先に医療に対する支援なんじゃないかと言われていますが、医療現場で足りないもの、必要としているものをぜひ教えてください。
倉持医師:
まずは検査キットやPCRの機器類が減ってきている影響で外来診療ができなくなっている医療機関がたくさんあります。ですから発熱の患者さん自身がまず受診できない。その上で重症化してしまって救急車を呼ぶけれども、思うように運べないという状況で現場が混乱しています。ですから、コロナ病床が空いているというだけでまだ大丈夫と判断するのは、今回のオミクロン株に関しては全く間違った見方になってしまうと思うんですね。
■急増する子どもの陽性者
日比キャスター:
「子どもの陽性者の数」がかなりの勢いで増えています。全国で全面休園中の保育園等の数は1月27日の時点で644か所、過去最多となりました。また東京都における認可保育園(1月28日時点)で全面休園している園が81か所、2週間前と比べると5.8倍。一部休園している園も93か所、2週間前と比べると18.6倍と増えています。
東京都の1月の10代以下の新規陽性者数は、上旬にはほとんどいなかったのが、10日を過ぎてから徐々に増え始めて、その後急激に増え4000人を超える日も出てきています。また10代と10歳未満の人数を比べてみると、前半は10代の人数の方が多い日が続いていたんですが、23日ごろから10歳未満の人数の方が多い日が続いています。さらに1日ごとで見てみますと、1月30日の陽性者のうちの子どもの割合は25%を超えていて、4人に1人が子どもだということもわかっています。
こういった状況を受けて1月27日の東京都のモニタリング会議では「12歳未満はワクチン未接種であることからも保育園・幼稚園・学校生活での感染防止対策の徹底が求められる」と呼びかけています。
倉持医師:
子どもたちの間での感染が出た場合に、ご両親がお休みを取れるようにすることや、あるいは検査がしっかりできる体制の構築を大至急していただきたいと思います。
(01日18:59)
東京の緊急事態宣言、要請の目安「病床使用率50%」超えた
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