お菓子メーカーの「やおきん」の関係者への取材によると、「うまい棒」を1979年の発売以来、初めて値上げすることがわかりました。
「うまい棒」の現在の希望小売価格は税抜き10円ですが、4月1日の出荷分から税抜き12円になります。値上げは1979年の発売以来、初めてとなります。
値上げのニュースですが、ファンからは「これからも応援します」「これまでよく頑張った」など、労をねぎらうような声も聞こえてきます。発売以来40年以上に渡って「10円」を貫いてきた「うまい棒」、過去に「スリム化」してきた歴史など紐解きました。
■10円→12円値上げも「もっと買います」応援コメント相次ぐ
南波雅俊キャスター:
お菓子のうまい棒といえば、1本10円、この子どもの頃からの「当たり前」が変わることになりそうなんです。
うまい棒の販売元の「やおきん」が卸売業者にメールを送りました。原料の価格上昇に加え、梱包資材や配送料も大幅に上昇したので、4月1日の出荷分より10円から12円にするというメールの内容だそうです。
うまい棒の販売元の「やおきん」の関係者にも取材したところ「うまい棒の値上げは事実と聞いています。企業努力で許容できる範囲を超えてしまったそうです」という話です。値上げというとあまり好意的に受け取られないことが多いんですが、うまい棒の場合はSNSでも「消費税がない時代からずっと10円ありがとう。これからも応援します」であったり「むしろ12円でいいの?大丈夫?とすら思ってしまう。4月からもっと買います」といった声もありました。
そして経済アナリスト森永卓郎さんは、販売元やおきん公認“うまい棒大百科”に数ページ寄稿するほどの大ファンだということなんですが「これまで原料が上がる中で10円をずっと守ってきたことはすごい!よく頑張った!」と褒めています。
井上貴博キャスター:
うまい棒大百科っていうのがあるんですか?
南波キャスター:
そうなんです。百科事典がありまして、そこに森永さん、うまい棒への愛を数ページにわたって寄稿していました。
井上キャスター:
これまで10円でよくぞ粘っていただけたという。値上げのニュースで好感を呼ぶのは珍しい。
メンタルトレーニング指導士 田中ウルヴェ京さん:
そっちですよね、よくぞここまで10円。さっきホランさんも言っていましたけど、サイズ少し変わったんですか?
ホラン千秋キャスター:
自分が大人になったからそう感じているのか本当に小さくなったからなのかはわからなかったんですけど、ちょっと小さくしたりしながら10円を守り続けてきたんですよねきっと。
井上キャスター:
本当に企業努力の賜物、むしろキリが良く15円にしないあたりが、本当に粘って粘ってやってくださっているんだなっていうのが。
南波キャスター:
なんとか1円2円にとどめようという企業努力がうかがえます。
■42年間10円を貫いたうまい棒 歴史を振り返る
南波キャスター:
本当にうまい棒は小さくなったのか、そして10円のこだわりはどうなのか、その歴史も含めて見ていきます。
まず、うまい棒が発売されたのは1979年。販売開始以来ずっと10円なんです。この年といえば、金八先生の最初のシリーズが始まった年だったり、ソニーのウォークマン、それから広島東洋カープが初めての日本一とかですね、「江夏の21球」とか伝説のようなこともあったその頃からずっと10円なんです。
はがきは現在63円ですが、1979年には20円、現在の3分の1ほどの値段。そして喫茶店のコーヒーも現在だいたい512円ということですが、この時には238円、半額以下ですよね。ですから、うまい棒は20円になっていても全然おかしくない、それでも充分ぐらいの企業努力をされてきているんです。
井上キャスター:
この頃の大卒初任給が10万円ぐらいみたいですもんね。今の2分の1以下。
■チロルチョコの場合
南波キャスター:
そしてチロルチョコも同じ年、1979年に販売開始。チロルチョコに関しては1993年に10円から20円に変わりました。これはコンビニで売り始めるということになって、それまでは小さくてバーコードが全部載せられないぐらいの大きさだったんですが、大きさも大きくして20円に変えたという1993年の出来事がありました。
■ガリガリ君の場合
それからもうひとつおなじみのお菓子、アイスと言えばガリガリ君。1981年に販売が始まり、最初は50円でした。そして1991年から60円になり、2016年に70円に値上げされました。このガリガリ君にちょっとだけ話を移していくんですが、値上げをするというのは企業のみなさん大変なんです。ガリガリ君は2016年にスティックの原材料の高騰などを理由に60円から70円に値上げしました。25年ぶりの値上げでした。この時、CMを打ったんです。社員およそ100人が出演した“値上げ謝罪CM”。「値上げは認めない」というような歌を歌いながら、頑張って耐えてきたんだけれども、なんとか頭を下げて社員およそ100人が出演して値上げ謝罪CMという形になりました。
なぜ謝罪CMにまで至ったのかと赤城乳業に取材したところ「10円の値上げは一大事。申し訳ない気持ちとお客様への感謝の気持ちを伝えたかった」と。そして値上げ後なんですが、「10円でここまでされたら頑張っているなって感じるよ」とネット上では沸きまして、値上げした月の販売本数というのは前の年と比べると10%増えたんですよね。
■うまい棒最大のピンチは「スリム化」で乗り越えた
南波キャスター:
またうまい棒に話を戻すと、これまでうまい棒は、値上げの危機をどう乗り越えてきたのか。これは原価が上がるたびに製造工場を始め梱包・運送業者が連携して、なんとか10円を維持。自社の工場を持っていないそうなので委託しているその工場にもお願いをして、梱包業者にも運送業者にもお願いをして「安くとどめてほしい」ということで、なんとかなんとか維持をしてきた。
大きなピンチもありました。2007年頃です。小麦などの値上がりで最大のピンチ、ここをどう乗り越えたかと言いますと、やはり「スリム化」ということだそうです。このスリム化に関して、うまい棒ファンの皆さんと言いますか森永さんですね、森永さんは「見た目がちょっとだけ細くなっていました。あれはうまい棒史上最大の事件でした」と。
ホランキャスター:
なんか大人になると、原材料が高騰してるとか、包装してるプラスチックが高騰してるとかわかるんですけど、子どもだとわからないじゃないですか?輸送費が上がっているとかって。大人はすごいいろいろな努力をしているんだなって今になって感じますよね。
田中ウルヴェ京さん:
改めて感謝ですよね。すごくお世話になりました。だってうまい棒ってハロウィーンとかでいろんな種類があるからお子さんたちにあげやすいとか、別に12円になろうと大人側としては、それはそうだよねって思いますよね。
井上キャスター:
不思議なもんでむしろ値上げするくらい大変だったら潰さないためにもたくさん買わなきゃって変な使命感すら感じますね。これを後世につなげなければいけないっていう。
ホランキャスター:
恩返しですよね。
井上キャスター:
ほんと、恩返し。
(24日19:00)
【解説】「うまい棒」発売以来、初の値上げで、税抜き10円が12円に!
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