東京では12日、2021年9月以来となる2000人を超える陽性者を確認しました。東京都の小池知事は、陽性者の9割以上がオミクロン株の疑いがあると明らかにしました。
■東京2000人超“9割オミクロンか”カニ価格に変化も
オミクロン株の影響は意外なところでも・・・。東京・江戸川区にあるカニ料理店「かに猿」では、全国から産地直送されたカニを、手頃な値段で食べることができます。
男性客
「今年初めて食べて、すごく美味しいなと思いました。やっぱりカニを食べないと冬じゃないなと感じます」
カニの価格は2021年まで高値が続いていましたが・・・
カニ料理店の料理長
「2021年12月から比べると、1月に入って、今週になってから少し安くなりましたね」
2021年末、2万円以上で取引きされていたカニが年明けは半値ほどに落ちたそうです。
これまでは水揚げの量の減少や燃料高などもあって、価格が高騰していましたが、値下がりの要因は・・・
カニ料理店の料理長
「今はちょっとコロナの感染者がオミクロン株の影響で増えてきたじゃないですか。だからこういうことでやっぱり需要も、だんだんだんだん売れなくなってきて、要するに仕入れても出ないのではという不安があって、ちょっと安くなってるという感じ」
12日、東京都が発表した新たな感染者は2198人。先週水曜日、5日の5.6倍で2000人を上回るのは2020年9月4日以来、約4か月ぶりです。
小池都知事はオミクロン株の疑いがある感染者の割合について・・・
小池百合子都知事(全国知事会 9日午後)
「(都内の)オミクロン株疑い、最新の分析では9割を超えているということで、直面する感染拡大に備えまして万全の体制を整えてまいります」
オミクロン株の急拡大に、東京の医療現場は・・・
石川島記念病院 重田洋平院長
「先週6日の木曜日から、急激に拡大していると思います。毎日1人から2人ずつの入院が来ておりますので」
石川島記念病院では18あるコロナ対応病床のうち、埋まっているのは10床。そのうち5人がオミクロン株の感染者だと言います。
■全国1万3000人超感染 子どもに影響は?入試は?
12日の全国の新規感染者は1万3244人。オミクロン株の感染拡大を受け、後藤厚労大臣は、医療従事者が濃厚接触者となった場合の待機期間の見直しを表明しました。
後藤茂之厚労相(12日 午後5時半ごろ)
「濃厚接触(が増える)ということで、医療現場の維持が大変に厳しくなっているという沖縄からの要請もありまして、濃厚接触者は毎日検査を行うということで、医療提供に従事できる」
一方、大阪府は新型コロナに感染し、80代の男性が死亡したと発表。男性はオミクロン株の感染の可能性があり、現在ゲノム解析中だということです。
WHO、世界保健機関のヨーロッパ事務局は11日、管轄するヨーロッパなどで「このままのペースなら今後6週間から8週間で地域の人口の50%以上がオミクロン株に感染する」と警戒を呼びかけました。
そして心配なのが、現在ワクチンの接種対象となっていない子供の感染拡大です。
12日夜、東京都内のクリニックでは鼻水の症状がある5歳の男の子のオンライン診療が行われていました。
医師
「症状はいつ頃からですか」
子どもの母親
「きのうの夜くらいからですね。熱はないです。食欲もあるんですけど、鼻水だけ」
医師
「なるほど。診断として鼻風邪。お薬を飲んでいただければと思います」
このオンライン診療は「キッズドクター」というサービス。提携する医師が、夜間休日の子供の急病に対応していて、最近保護者からの依頼が急増しているといいます。
キッズドクター 田北浩大代表
「オミクロン株に近いような症状の発熱であるとか鼻水が出るとかそういった症状の患者さんが増えてきているような状況ではありますね」
一方、コロナに感染してしまった子どもが入院している兵庫県立こども病院では、防護服姿の看護師が病室で作業を行い、ベッドには3歳の子どもが横たわっていました。
この病院では子ども専用のコロナ病床として軽症から中等症用に5床、重症用に2床の合わせて7床を確保していますが・・・。
兵庫県立こども病院 笠井正志医師
「12月末から、患者さんが続々と入院してこられまして、現在軽症から中等症の病床5床のところに、4人の患者さんが入院しています。全く症状のないお子さんから39度後半の発熱になっているお子さんまで様々います」
入院している4人中2人はデルタ株。残り2人の遺伝子検査の結果は出ていません。
子どもがオミクロン株に感染した場合のリスクについては。
兵庫県立こども病院 笠井正志医師
「一番懸念しているのは、たくさんの子供たちが感染した場合に、一部重症化しやすい基礎疾患のあるお子さんたちにうつる可能性が高まるじゃないですか。子どもたちの間の感染拡大を、軽症だからしてもいいっていうわけでは決してないと思ってます」
学校などでのクラスターも相次いでいます。群馬県前橋市内の高校では、生徒20人が集団感染。12日から学校閉鎖となりました。
こうした中、11日、文科省が「大学入学共通テスト」について、コロナの影響で受験できなかった受験生を2次試験のみで合否判定するよう異例の要請をしたことが波紋を広げています。
(ツイッター上のコメント)
「2次次試験が面接だけで通る国公立も存在する。断然コロナ患った方が楽に合格できる」
「ふざけんなよ、なんのために必死こいて数学理科やってきたんだよ」
コロナの影響を受けた受験生への配慮ですが、「逆に不公平」と困惑の声が。12日夜、文科省は・・・。
文科省の担当者
「対象となる人は極めて限定的であろうと思います。個別試験(2次試験)だけで合否判定、能力の判定をしなくちゃいけない。こちらの方が判定基準が優しくて有利になるということはないと考えています」
■“コロナ後遺症”増加 患者の40%が休職を経験
感染拡大の懸念は、新型コロナの後遺症外来を行っているクリニックでも・・・。
(12日午前 東京・渋谷区 ヒラハタクリニック)
後遺症患者
「調子が良くてちょっと動くと、かなりだるい波が襲ってくる。横になるしかない時間がまだあります」
立ち上がれないほどのけん怠感に苦しんでいるという患者。他にも、頭痛や発熱などの後遺症が続いているといいます。
ヒラハタクリニックでは、後遺症外来にやってくる患者の数は、オンライン診療も含めると、毎日100人以上に上るそうです。
ヒラハタクリニック 平畑光一院長
「(後遺症は)結構長いですよね。ほぼ1年になりますよね」
後遺症患者
「(2021年)1月下旬でしたので」
新型コロナから回復しても後遺症が長引くことも少なくないため、患者は雪だるま式に増えているそうです。院長はオミクロン株による第6波に強い警戒感を示しています。
ヒラハタクリニック 平畑光一院長
「夜中3時まで外来していることもよくありますし、そんな状態でこれ以上患者さんが増えたときにどうしたらいいのかっていうところは非常に悩ましいところですね」
感染後、症状が軽症で済んだとしても油断はできません。
2021年、東京世田谷区が行った調査によりますと、軽症患者のうち、実に60%以上が後遺症を訴えたといいます。
40代のある女性は、後遺症で仕事を続けることができず退職しました。
40代の後遺症患者
「電車がしんどい」
ヒラハタクリニック 平畑光一院長
「そうですよね。立っていられないとか、まではいかない?」
40代の後遺症患者
「(手すりなどに)つかまりながら。座れるなら座らせてもらって。11月に来た時も帰ってから1週間くらい寝込んでいたんですよ」
ヒラハタクリニックでは、現役世代の患者1860人中、40%の746人が休職に追い込まれ、6%の120人が職を失いました。
ヒラハタクリニック 平畑光一院長
「一部に“もうオミクロンは症状軽いからインフルエンザと同じだ”ぐらいのことを言ってしまってる方がいらっしゃいますが、それは大きな間違いですね。コロナの場合には10人に1人ぐらいがかなり強い後遺症になるってことが指摘されてるんですね」
後遺症で苦しむ人が後を絶たない中、オミクロン株による感染拡大が懸念されます。(12日23:15)
オミクロン株急拡大 子どもへの影響は? コロナ後遺症増加も
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