6日、オミクロン株国内3例目が確認されました。イタリアに滞在歴のある日本人で12月1日に入国、同じ航空便には40人以上が搭乗していました。
オミクロン株が拡大を見せる一方で、国内のデルタ株とみられるクラスターが相次いで起こっています。山形県では園児20人が感染する“保育園クラスター”、群馬県では40人を超える規模の“工場クラスター”が発生しています。
まだまだ終わりを見せない「デルタ株」とその次に警戒すべき「オミクロン株」。いま分かっている事などについて専門家にききました。
■“オミクロン株”国内3例目確認「日本人では初」
良原安美キャスター:
12月6日、オミクロン株国内3例目が確認されました。1日にイタリアから入国した30代の日本人男性です。入国したときは無症状でした。この男性と同じ飛行機に乗っていた41人は濃厚接触者に認定され、今後健康状態など注視されていくということです。
ホラン千秋キャスター:
松本さん、まだ人数が少ない段階であれば、例えば空港の検疫や、その後の濃厚接触者の皆さんの経過観察という部分でしっかりと食い止めることはできるのでしょうか?
国際医療福祉大学 感染症学講座主任教授 松本哲哉医師:
例えば韓国みたいに海外から入ってきて、実際に国の中にいた人と接触があって感染が起こってしまったということになると、やっぱりちゃんとできていないという部分になってしまいますけど、少なくともこれまでの3人というのは、入国してある程度観察されて陽性になった後、他の人との接触もないという状況ですから一応管理はしっかりできてると思います。
■保育園や工場でクラスター発生 まだ終わらない「デルタ株」
良原キャスター:
“オミクロン株”にも備えなければなりませんが、現状国内では「デルタ株」とみられるクラスターが発生しています。山形県です。保育園でクラスターが発生しました。天童市の保育園に通う園児と職員あわせて24人が新型コロナウイルス陽性となりました。
【園児および20代~40代男女24人】
▼職員4人
▼園児20人
内訳は職員が4人、残りの20人は園児でした。山形県の担当者によりますと、「現在調査中だが“デルタ株”の可能性が非常に高い」ということです。
もう1例見ていきます。群馬県の工場でのクラスターです。太田市の工場の従業員42人が感染しました。
【10代~50代男女42人】
▼ワクチン接種済29人
▼未接種9人
▼確認中4人
ワクチンを接種している方も多かったんです。29人いました。“ブレイクスルー感染”したということになります。未接種の方が9人、確認中が4人ということ。この42人の方が“デルタ株”に感染していたかどうか調べたところ、陽性でした。デルタ株でのクラスターが発生したということになります。12月5日群馬県の担当者は、「工場内で作業的に密になる状況はなく、社内ガイドラインに基づいて感染防止対策が徹底されていた」とした上で、現在、従業員およそ300人にPCR検査を実施しているということです。
ホランキャスター:
オミクロン株の話題がやはり注目されますけれども、それ以前に今流行しているデルタ株。ここに対する警戒というのもしっかり引き続き行わなければならないということでしょうか?
松本医師:
海外でもいったん感染者数がデルタ株の後減ったとしても、またその次の波がまたデルタ株で起こってる国もありますので、決してデルタ株が日本からなくなってる状態になってるまでにはいたっておりません。やはりまだしばらくデルタ株に対しても警戒は強めるべきだと思います。
■ワクチン接種の効果 重症化率が低下している
井上貴博キャスター:
集団感染、クラスターはある程度、捉えられているというふうにポジティブに見ることもできると思っていて、一番は症状だと感じてるんです。太田市の工場だと、重症者は1人も出ていません。軽症か無症状であると。やはりブレイクスルー感染が起きるのは当たり前ですので、むしろブレイクスルー感染してしまうけれども「重症化を抑えられてる」という、ここはポジティブな気がするんですけどいかがでしょうか?
松本医師:
そうですね。もちろん重症者が出にくいというのは非常に大事なことでもありますので。かつ例えばその工場にしろ、幼稚園とかそういったところにしろ、その中で基本的に収まってる分に関してはある程度留まっていると考えられますけど、それが例えば家庭内感染になって広がっていったり、さらに次から次となるとまたそれはもう次の感染の火種になるわけですけど。少なくともちゃんと見つけてそこに対応されているという捉え方もできると思います。
井上キャスター:
全体的に重症化率はかなり下がってると考えていいんですか?
松本医師:
特にワクチンを打ってる人は確かに重症化率は下がってますし、未接種の方たちがどこまでうまくできるかわかりませんけど、基本的にはワクチン接種の効果が出てると思います。
■“オミクロン株”は「感染してから他の人にうつすまでの期間が短い可能性」
良原キャスター:
新たなオミクロン株。少しずつですがわかってきていることも出てきています。現在、オミクロン株は44の国と地域での陽性が確認されていますが、このオミクロン株について246人陽性者が出ているイギリスでは保健省がこんな発表しました。
【イギリス保健省】
「感染してから他の人を感染させるようになるまでの期間が短くなっている可能性がある」
良原キャスター:
これまでの新型コロナウイルスと比較して見ていこうと思います。従来の新型コロナウイルスは感染してから発症するまでの潜伏期間が1日から14日間。(感染から)5日程度で発症するケースが多かったということです。この「発症する2日前から、発症後7日~10日」、この期間が感染可能期間、人にうつす期間とされています。
これがイギリス保健省によりますと、オミクロン株は「発症2日前よりも前に人にうつす可能性がある」としているわけです。
こうしたことを受けてイギリスは入国する際の規制を強化します。
【現在】
ワクチン接種済みなら陰性証明必要なし(レッドリストの国を除く)
【12月7日から】
ワクチン接種済みでも渡航前48時間以内の陰性証明が必要
具体的には、現状はワクチンを接種している人であれば、陰性証明は必要ありませんが、これを7日以降ワクチンを接種している人も、「渡航前48時間以内の陰性証明が必要」になるということです。
ホランキャスター:
松本さん、感染させるようになるまでの期間が短くなっている可能性というのはどれくらい厄介な特徴になるんですか?
松本医師:
これは例えば誰か他の人から感染するリスクがあったとして、その後だいたい平均の潜伏期間が5日ぐらいですから、(発症する)2日ぐらい前から他の人にうつす可能性がある。それよりも(発症2日前より)さらに前にうつしてしまうということになれば、当然他の人に広げてしまうリスクも高くなってしまいますので、そういう意味では「他の人にも感染させやすい」ということが特徴になっているんだろうとは思います。
■“オミクロン株”重症化リスクは?感染力は?
井上キャスター:
あとはこのオミクロン株の症状について、私これまで毒性と申し上げてたんですけど、すみません病原性だと松本先生に教えていただきましたが、この病原性については重症化率含めてまだまだデータ少ないですけど、現時点ではどう捉えてらっしゃいますか?
松本医師:
少なくともこれだけある程度の感染者数が出てもWHOが言ってるように、「お亡くなりになってる人はいない」とか、あるいは「そんなに重症化する人はいないんじゃないか」というふうなことを言われてるんで、大抵の人たちは基本的にはある程度“軽症”で済む。
ただやっぱり気になるのは「高齢者の方々」、例えば「ワクチン打ってない方々」。そういった一部の人たちにも同じようなことは言えるのかどうかが気になる部分だと思いますので、そのあたりはあともうちょっと時間がかかると思います。
井上キャスター:
あくまでも一般論ですけど、ウイルスは感染力が強くなると病原性を低くして広まっていきやすい、そういうことが言える可能性は?
松本医師:
そういう部分もあれば、逆に言えばもう感染力が強くて病原性が弱いものはどんどん人に広がっていきますので、それが勢いとして全体の中では多く占めてくるということもあり得ると思います。
井上キャスター:
現状オミクロン株は「感染力が強い」ってのは間違いなさそうだというとこですね。
松本医師:
そうですね、それは言えるんじゃないかと思います。(6日18:59)
オミクロン株国内3例目は日本人 一方、デルタクラスター発生も
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