10月31日の京王線車内で発生した刺傷事件以降、走行中は閉ざされた空間となる列車内の安全性が話題になっています。私たちは同じような状況に遭遇したときに、一体どのように身を守ればいいのでしょうか?いざという時の列車内での身の守り方について解説します。
■鉄道各社は防犯対策を強化
良原安美キャスター:
電車内での事件が相次いでいます。鉄道各社も防犯対策を様々行っています。
例えば事件のあった▼京王電鉄では乗務員用の防護盾を置いたり、駅構内・車内での警備員の巡回などを行っています。▼小田急電鉄は事件を受けて防犯対策を強化しています。防刃手袋・盾の配備を予定、それから車内の巡回強化などを行うといいます。▼JR東日本では、在来線では防犯カメラを設置しています。新幹線では、乗務員が催涙スプレーを携帯するといった対策を行っているということです。
とはいえこうした事件を未然に防ぐというのは大変難しいと言います。鉄道システムにも詳しい工学院大学工学部の高木亮教授によりますと「事件を未然に防ぐには手荷物検査が必要だが、これは現実的ではない。もし電車内で事件に遭遇したら、できるだけ犯人から遠くの車両に逃げてください」ということなんです。
井上貴博キャスター:
海外の対策を調べると、手荷物検査を導入している国も多い。一方で日本はそういったものをしなくても、今まで成り立たせることができていた素晴らしさがあるんですけど、これをどう考えていきますかと。
経済アナリスト 森永卓郎さん:
手荷物検査は、私は現実的ではないと思いますけどね。だって通勤のときに手荷物検査をしていたらみんな会社間に合わなくなっちゃいますから。本当にもう走っているときは密室になりますから、すごく難しいんですけれども。私今日電車に乗っていたら、車掌さんが非常用ボタンのある位置を車内放送で言っていたんで、それを知っているだけでも少しマシになるのかなという気はしますけどね。
ホラン千秋キャスター:
日常的にそういう呼びかけってあまり聞いたことがないので、やはり事件などを受けてということもあるんでしょうね。
森永卓郎さん
私も初めて聞きました。
■どこにある?どうやって使う?電車やホームの非常用設備
良原キャスター:
車内で非常事態に遭遇した場合どう身を守ればいいのか、車内の非常用設備の使い方などを見ていこうと思います。まず安全な場所に逃げた、安全な車両に逃げた先でできることです。「非常通報ボタン」これを操作してください。事件のあった京王電鉄では、一つの車両に2か所、非常通報ボタンが設置されています。この非常通報ボタンを押すと、乗務員に異常を知らせるタイプと、乗務員と会話ができるタイプがあるそうで、これは電車によってどちらになるかわからないということです。「通報ボタン」と書かれているところを強く押すと、車掌さんに通報が行くということです。これを押して、何を伝えるべきなのか、工学院大学・高木亮教授に聞きました。非常事態が起きた車両の番号や車両内の位置(「ドアの付近です」など)そして何が起きているのかを乗務員に伝えてほしいということです。
実際に先日の京王線の事件でも、この非常通報ボタンが押されたんですが、お客様からの応答がなかったということで実際にやりとりがあることはなかったようなんです。
続いて、電車が緊急停止した後に取れる行動としまして、車両ドアが開かないときは「非常用ドアコック」を使います。JR上野東京ラインではドアの上の辺り、路線図が書かれている横の辺りにドアコックがあります。京王線は椅子の下の辺りに設置されています。それぞれ電車によって設置されている場所が違いますので、普段使ってる電車の非常用ドアコックの位置を確認しておくといいかもしれません。
ホランキャスター:
どこどこにありますっていう表示がありますよね。
良原キャスター:
先ほどもありましたが、車掌さんから案内がある場合もありますので、知っておくことで、非常事態が起きたときに安心して行動ができそうです。
レバーを引くと手動で車両ドアを開けられます。多少力が要るということですが、女性でも十分開けられる強さということでした。注意点として、絶対に停車しているときに使ってほしいということ。電車はかなりのスピードで走行していますので、走行中に開けると転落してしまうリスク、それから、対向車に轢かれてしまうリスクもありますので、必ず停車しているときに使うようにということです。場合によっては乗務員から指示がある場合もあるということでした。
車両から脱出できてもホームドアが開かない、こうしたケースは京王線のときもありました。このときには、ホームドアにも非常用のボタンが設置されています。京王線のホームドアの場合は、ホームドアの電車側に設置されています。これを押しますと、ホームドアが開きます。駅によっては設置場所に違いがありますので確認してください。
そして、九州新幹線内の事件でも放火ということがありました。車内で火が出た場合、電車内には、消火器が設置されています。これも電車によって、優先席の横でしたり座席の下の暖房が出るあたりにあったりですとか、上にあったりしますので、確認してみてください。
そして、新幹線の車内では座席が身を守る道具になるかもしれません。座席が外れるのをご存知でしたでしょうか?座席の手前の部分のシートを上に持ち上げると、簡単に外れるということで、これが非常時に盾の代わりに使うことができるという事でした。
井上キャスター:
新幹線に関してはX線の簡易的な検査があってもいいのかなとも思うんですけど。難しいですかね?
森永卓郎さん:
今もう通勤電車のように新幹線使っている方も多いですからね。でも私初めてホームドアに非常ボタンがあるんだっていうのを知りました。こういうのをみんなが知ってるだけでずいぶん世の中良くなるような気がするんですけどね。
井上キャスター:
監視カメラもとてもいいと思いますし、痴漢などの抑止力になると思うんですけど、今回のように死刑になりたいからと犯行に及ばれるともう全く意味を成さないというか。
森永卓郎さん:
そこまで抑え込むのは難しいのかもしれないですけどね。
ホランキャスター:
以前から電車内のトラブルというのはあったんでしょうけれども、こういった事件があってから、皆さんかなり敏感になってるので、それぞれここにこういうものがあるんだな、ああいうものがあるんだなというのを、平時のときにしっかり見ておくということは重要ですよね。
森永卓郎さん:
いろんな種類の列車が来るので、多分ボタンの場所とかみんな違うんでしょうね。(08日19:00)
【解説】緊急時の列車内での身の守り方。非常用設備はどう使う?
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