アメリカの製薬大手ファイザーは、5~11歳の子どもを対象とする新型コロナウイルスワクチンの有効性が確認できたと発表しました。では5歳からの接種はいつから始まるのでしょうか?
今年、対象年齢を16歳から12歳に引き下げて拡大した際は、有効性の発表から日本での接種まで約2か月でした。仮に同様のスケジュールで進むとすれば、日本での5歳からの接種は年内にも始められるかもしれません。一方で、小さな子供へのワクチン接種は、親にとっては不安もあります。子どもへのワクチン接種について、専門家にききました。
上村彩子キャスター:
子供のワクチンに関しては、ファイザー社製のワクチンで5歳~11歳の有効性が確認されました。(治験対象2268人)治験の内容を見てみますと、投与量は12歳以上の3分の1の量で2回投与です。抗体、副反応は16歳~25歳と同程度でした。このような治験を受けて、ファイザー社は5歳~11歳の有効性が確認できたと9月20日に発表したのです。
■日本ではいつ接種可能に?
上村キャスター:
まずは前回、接種対象年齢を16歳以上から12~15歳まで拡大したときのスケジュールから見ていきます。
【3月31日】12歳~15歳への有効性が確認されたと発表
【4月9日】FDAアメリカ食品医薬品局に申請
【5月10日】FDAが緊急使用許可の対象拡大
【5月13日】アメリカで12~15歳の接種開始
ここから日本です。
【5月28日】厚労省が接種可能年齢に12歳~15歳の追加を決定
【5月31日】12~15歳が公的接種対象に
「12歳~15歳への有効性が確認」と発表されてから、日本で12歳~15歳が公的接種対象になるまで約2か月間かかりました。それを考えると、今回の5歳~11歳への有効性は9月20日に発表されたので、また2か月後となると11月末になりますよね。もしかしたら年内にも接種が始まるかもしれませんが、どうなるか・・・という感じですね。
ホラン千秋キャスター:
5歳~11歳に対しても12歳~15歳のときのようなスピード感や段階を踏んで、日本でも接種開始というふうになるのでしょうか?
国際医療福祉大学 感染症学主任教授 松本哲哉医師:
手続き上は、まだ米国で正式に承認を受けたというわけではないので、あくまで有効性が確認されたということです。今後、やはりアメリカでも承認されて、日本でも承認されていく方向にあるとは思いますけれども、まだ、すぐにいつぐらいまで、というのはちょっと目途は立たないんじゃないかと思います。
■大人と子ども 治験や投与量の違いは?
ホランキャスター:
大人に対するワクチン接種と子供に対するワクチン接種、そのデータのとり方や治験に何か違いはあるんでしょうか?
松本哲哉医師:
基本的には、大人の場合はもう本当に多くの人たちを対象とした、感染をどこまで防げるか、何万人規模という形で治験をやりましたけれども、今回それよりもだいぶ人数は減らしてですね、ただ、そうは言っても、基本的にはもうだいたいどれぐらい打ったらどこまで抗体が上がるのかというところのデータまではしっかり押さえてあるし、短期的な副反応についても、もうある程度数字も出せているので、そういう意味では大まかに、その有効性・安全性については、もう格段の懸念されるようなことはないということは言えるんだろうと思います。
井上貴博キャスター:
選択肢が増えるのはいいことだと思いますし、最終的には親御さんが慎重に判断されるということなんだと思うんですが、投与量が12歳以上の3分の1という考え方は、インフルエンザワクチンなど他のワクチンと同程度というふうに考えていいんですか。
松本哲哉医師:
そうですね。やはり薬とはちょっと違うので、単純に例えば体重で比較してやるというわけではないですけれども、基本的にはお子さんの場合は少ないワクチンの量であっても、十分抗体はできたりしますので、そういう意味では標準的な設定だと思います。
■子どもの接種 判断のためのデータ
上村キャスター:
お子さんのワクチン接種について、親御さんはどのように判断すればいいのか、データで見ていきましょう。
<東京都 10代以下の陽性者の割合>
7月27日週12.1%でしたが、8月31日週には19.1%まで増加しています。(9月14日週は18.0%でした。)そのうち10歳未満は7月27日週に3.6%でしたが、9月14日週には9.2%と約2.5倍に増加しています。そして小学校では新学期が始まってクラスターも相次いでいます。厚生労働省のアドバイザリーボードによりますと、9月6日から12日までで、小学校のクラスターが32件発生したということで、10代以下の感染が増えていることがわかります。
<子供の重症者(9月15日時点)>
10歳未満、10代ともに重症者は0人。入院・治療が必要な人は10歳未満が3190人、10代が5426人となっていますが、30代、40代に比べると半数ほど、そして3分の1ほどの数字となっています。
そしてお子さんの接種に関して親御さんはとても悩むと思います。様々な意見がありました。
■5~11歳の子どもを持つ親の反応
「5歳からワクチン接種可能にっていうのは、嫌な予感しかしない」
「ただ、ただ不安ですよね。自分ならまだしも、大切な我が子となると・・・」
「安心して登校できるし、“ワクチンパス”も始まるので、できるだけ打たせたい」
ホランキャスター:
松本さん、5歳から接種が可能となれば、接種するメリットしないメリット。それから、安全性という部分をそれぞれ皆さん、本当に悩まれると思うんですけれども、何を軸に考えるといい、などアドバイスはありますか。
松本哲哉医師:
少なくとも例えば5歳~11歳の世代が、これからもしワクチンが打てるようになったとしても、一斉に国が「この世代をしっかり打ちましょう」ということには多分ならないんだろうと思います。おそらく、まず優先的に、小さいお子さんでも重症化しやすいような持病を持った方もおられます。そういう方は基本的に、こういう対象になったことでワクチンを接種できれば、やはりリスクを減らせますので、そういう人たちには積極的に打った方がいいと思いますけれども、重症化しにくい5歳~11歳に「現時点で承認されたから、すぐにもう広くワクチンを打っていこう」ということにはならないので、やはりそれは、ある程度今後の状況として、まずは親の世代が打って、それである程度打ち終わったときに、家庭内での感染のリスクを考えて、ご自宅に高齢者がおられたり病気の方がおられたりっていうことであれば、またそれで判断する。個々の家庭の事情に合わせた判断が必要になってくるだろうとは思います。
井上キャスター:
ワクチンを打てない世代の陽性者はこれからも増えるでしょうし、もともと分科会や専門家の皆さんは、9月に学校が再開すると感染が拡大すると多くご指摘されている中で、実際はこれだけ陽性者は急減しました。この分析、検証もぜひ分科会の皆さんにはしていただきたいなというふうに感じます。(23日18:33)
ファイザー製ワクチン5~11歳の子どもへの有効性確認、年内接種も?
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