現在、新型コロナウイルスで入院中という野々村真さん(57)。実は先月の陽性判明後、自宅療養をしていたそうですが、今月に入って容体悪化、一旦は入院が見送られたものの、その後の判断で入院することになりました。
医師によると「重症化するかどうかの瀬戸際」「両方の肺が真っ白」で肺炎と診断。現在は酸素吸入などの呼吸管理を行っているそうです。感染拡大が止まらない中、誰にでも起こりうる「自宅療養中の急変」。感染状況や医療現場はどのような状態なのでしょうか?専門家に聞きました。
タレントの野々村真さん。新型コロナウイルスに感染し、現在重症化の瀬戸際、危険な状態にあるということなんです。野々村さんが感染してから現在に至るまでの経緯をまとめていきます。
野々村真さん、57歳でいらっしゃいます。自宅療養中に容体が悪化しました。
所属事務所によりますと、7月30日に仕事関係者の方の陽性が判明したため、ご自身もPCR検査を受けたところ、陽性とわかりました。自宅療養を始めます。この日の夜から症状が出始めたということです。
次の日、40度近く発熱。保健所の指示で自宅療養を継続します。
そして、陽性が判明してから6日目のことです。
8月4日、血中酸素飽和度が90近くまで低下しました。呼吸状態が悪化しているということで救急に連絡します。
ところが、救急車が到着したとき、この血中酸素飽和度が96まで回復したということで、この日の入院は見送りとなったんです。
どうしてこのとき入院が見送りになったかといいますと、この時点で東京都では入院の基準というのが定められていました。
東京都の入院の基準は38度以上の発熱、呼吸苦、全身倦怠感、肺炎を疑う症状、そして血中酸素飽和度が96未満などです。
野々村さんの場合は、救急車が到着した際には血中酸素飽和度96ありましたので、この日入院が見送りになったということなんです。
野々村さんのように自宅療養している患者さん、東京都では急増しています。自宅療養者の数をグラフでまとめています。
9日時点で自宅療養している方、1万7356人いらっしゃいます。7月に入ってグーンと急激に増えていることがグラフから見てとれます。さらに調整中の方が1万3325人いらっしゃる状況です。
ベッドの数も見ていきましょう。東京都の病床使用率です。8日時点で54.5%となっています。東京都で用意されている6406床のうち、半分以上の3494床が埋まっている状態です。(良原安美アナウンサー)
松本さん。野々村さんのケースなんですけれども、本来、医療に余裕があれば、どの段階でもう入院しましょうという判断に至っていたんでしょうか?(ホラン千秋キャスター)
そうですね。東京都の入院基準にもありますけど、決して血中の酸素飽和度だけではなくて、他の状況も加味してということであれば、おそらく他の条件ももうこの状態ではもう合致してたと思います。ご本人が望めば、状況がよければ、本当はそのときに入院できたと思うんですけど、もうだいぶ病院も埋まってきている状況の中で、やはりまだ呼吸状態がいいのであればということで、なぜこのタイミングで96っていう数字が出たのかはわかりません。ですけれど、基準としてはそこに満たないのであれば、やはり呼吸状態は悪くないというふうな判断をされて。
このタイミングで本当につらかったと思いますけど、判断自体は決して間違っていたわけではないと思います。(松本哲哉医師)
かなり難しい判断ということなんですね。(ホラン千秋キャスター)
そうですね。これはもう血中酸素飽和度を基準にするのであれば、これはもうしょうがないかなと思いますね。(松本哲哉医師)
まさにその判断なんですけど、急変のサインをどう察知するか、松本先生はもうずっとコロナウイルス患者を2年間見てらっしゃいます。
一方でこれ、開業医の皆さんもこれから入っていただいて、例えば自宅療養者のケアをしていただこうとなった場合に、今まで見ていないお医者さんでもある程度判断ができうるのか、いや、けっこうこの病気ってのは難しいですよというところなのか、お聞かせ願えますか。(井上貴博キャスター)
これはですね、例えば呼吸状態はパルスオキシメーターである程度わかるかもしれませんけど、このようにちょっと良くなったりすることもあります。本来はできれば、胸のCTですね、やっぱり画像として明らかにこれだけの肺炎があるっていうのを確認できれば、もうこの後、悪化するだろうっていうのはわかりますので、その意味では多少、呼吸状態が良くても、肺炎が明らかに悪化してるから早めに(入院)っていうこともあるんですけど。
そういうのはなしで、例えば在宅のところに行って、話を聞いたりということだけでは決して胸の状況、呼吸器の状況はわかりませんので、判断は私も難しいなと思いますよ。(松本哲哉医師)
一度入院が見送りになった野々村さん。その後を見ていきます。
再び血中酸素飽和度が低下しました。
5日、保健所の判断で入院することになります。このときのX線検査で両方の肺が真っ白、重度の肺炎であることがわかりました。お医者さんからは、重症化するかどうかの瀬戸際と伝えられたそうです。
そしてその後です。酸素吸入、心電図の装着している状態が続いていて、現在トイレやお風呂も行けない、絶対、安静の状態が続いているということです。(良原安美アナウンサー)
松本さん、これは4日から5日にかけて急変したというふうに見るべきなのか、それとも、もう4日の段階でだいぶ進行していたというふうに見るべきなのか。どう分析すればいいんでしょうか?(ホラン千秋キャスター)
肺炎自体はですね、おそらく最初の頃からある程度あったと思います。それが急激に進行するのはだいたい早くて4、5日ぐらいからガクッとくるんですね。それでわーっと広がっていくような印象があります。ただ、それ(肺炎の進行)とご本人の自覚症状とは全く違うので、ご本人は比較的楽で、それほど呼吸状態は悪くないという人もいるんですね。ですけれども明らかにそのあたりぐらいから肺炎は悪化したでしょうし、そうなれば当然、呼吸状態も悪化してたと思います。(松本哲哉医師)
野々村さんの時系列を見てもよくお医者さんがおっしゃるのは、発症から7日間、1週間ぐらいが一つ、大きなわかれ目になるっていう話をよく聞く気がするんすけど。やはりこの発症から1週間というのはお医者さんの中でもあるんですか?(井上貴博キャスター)
以前の従来の株であればだいたい1週間ぐらいで本当に急に悪くなって、その悪くなるのが時間を追うかのように悪化していったりというのがあるんですけど。むしろ、最近のデルタ株はそれよりもうちょっと早いんじゃないかと思います。そういったタイミングで悪化して、もう本当にいよいよというような状態で運ばれている方は結構多いと思います。(松本哲哉医師)
松本先生が診察している中での肌感覚としてワクチンを接種している方とそうでない方の進行具合とか、何か感じるところ、データはあまりないと思いますが、肌感覚で教えていただいてもいいですか。(井上貴博キャスター)
これはやっぱり少なくとも感染している、いわゆるPCRが陽性になる例はこれはワクチンを打った方でも出ますけれども、肺炎がすごく進行したっていう方は、ワクチンを接種している方は少ないです。
やっぱりワクチンを接種してない方が本当に進行していきますし、そういう意味では、絶対100と0じゃないんですけれど、そうはいってもやっぱりワクチンを接種している方は重症化もしにくいし、肺炎の程度も軽くすんでると私は思います。(松本哲哉医師)
あとは今言われている抗体カクテル療法を早い段階で打てるのかどうか、ここはポイントですか。(井上貴博キャスター)
そうですね。これは本当に学会としてもぜひ、それができるようにと訴えようとしてるんですけれど。なるべく軽症の方たちに早くできるように、それをぜひ進めていただかないと、この感染状況にはとても太刀打ちできないというふうに思います。(松本哲哉医師)
野々村さん、とにかく早くよくなるといいですね。(ホラン千秋キャスター)
またその抗体カクテル療法も国内で生産ができないということで海外に頼っているというところから、松本先生そのあたりも生産また難しいみたいですね。(井上貴博キャスター)
これもちょっと、1、2か月ですぐにというわけにはいかないので、時間がかかるかなと思います。(松本哲哉医師)
(10日18:27)
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【解説】野々村真さん(57)“重症化の瀬戸際”自宅療養中に容体悪化
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