世界自然遺産登録から15年を迎えた北海道・知床半島。コロナ禍で観光客が少なくなっていた8月、ヒグマの親子に遭遇した。
斜里町にある知床五湖の木道散策を終え、知床半島の東側・羅臼に移動するため、レンタカーで知床峠を通過中だった。知床五湖は抜けるような快晴だったが、峠に近づくと霧が立ち込め、前方の視界が悪く減速運転していた。
突然、目の前に現れたのは3頭のヒグマ。母親とみられる大きなヒグマの後ろを2頭の子グマが、ぴょこぴょこと跳ねるように付いて歩いていた。国道のすぐ脇で、何台か車が止まっていたが、ヒグマは周りを気にする様子もなく、ほんの数分で山に消えていった。たまたま通りかかって遭遇したが、その迫力に興奮を覚えた。
知床ネイチャーセンターによると、知床半島には約550頭前後のヒグマが生息しているとみられるが、詳しい実態は把握できていないという。ヒグマの目撃情報は年間で1000件ほど寄せられているという。
2005年(平成17年)7月17日に「将来にわたって残すべき貴重な自然と生態系」としてユネスコ世界自然遺産に登録されてから今年で15年を迎えたが、その現状は厳しい。
知床半島の西側に位置する斜里町商工観光課によると、新型コロナウイルスの影響で例年最も多くの観光客が訪れる夏季は昨年と比べて6割減。ホテルや飲食店などの経営も厳しい状況になっている。担当者は「町としてはできるだけの感染防止策をとって、ぜひ観光客を例年通りお迎えしたいと願っている」と切実な状況を話す。
東側の羅臼町からは、天気が良い日には約20キロ先に北方領土・国後島が見える。間にある根室海峡ではクジラやシャチを見るための観光船や、屈指の豊かな漁場で漁をする漁船が行き交う様子が見られた。(写真報道局 鈴木健児)
ヒグマの親子が目前に 知床は自然の宝庫 世界遺産から15年
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