安倍晋三首相の後継を決める自民党総裁選(14日投開票)が8日告示され、新型コロナウイルスの感染拡大が続く中で選挙戦に突入した。街頭演説会が見送られるなど異例の事態となったが、各陣営は試行錯誤を繰り返しながらコロナ禍での支持拡大を目指す。
「自民党は国民政党だ。日本国のために、次の時代のために全身全霊で臨んでいく」。8日に党本部で開かれた所見発表演説会で、総裁選に出馬した石破茂元幹事長は聴衆にこう訴えた。
ただ、壇上の熱気とは対照的に収容人数約540人のホールの観客席は静寂に包まれた。3密対策で多くの国会議員がテレビ中継で演説会を見守ったためで、会場は空席が目立った。
選挙戦も街頭演説会が中止となり、地方票の積み上げを目指していた候補者にとっては痛手となったが、各陣営とも頭を切り替えて対策に乗り出している。
菅義偉(すが・よしひで)官房長官の陣営はオンライン懇談会の開催を検討し、地方の党員・党友からの要望に菅氏本人が耳を傾ける予定だ。また、ツイッターなどSNS(会員制交流サイト)も積極的に活用。選対幹部は「コロナ禍だが総裁選が始まった以上はやらざるを得ない」と力を込める。
岸田文雄政調会長の陣営もインターネットやSNSを使った情報発信を重視する。6日には地元・広島の党県連大会に、7日には兵庫県などの支援者の会合に、岸田氏がそれぞれリモートで出席した。
石破氏は、党員向けのメッセージ動画を特設サイトに掲載。ただ、任天堂の人気ゲームソフト「あつまれ どうぶつの森」(あつ森)の選挙運動への活用は断念すると発表した。政治的主張を認めないとする規約に抵触するためで、陣営は陳謝した。(今仲信博)
【ノーカット】自民党総裁選 所見発表演説会
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