北朝鮮に拉致された有本恵子さん(65)=拉致当時(23)=の父、明弘さんが死去したことを受け、長男の隆史さん(62)ら家族が17日、神戸市内で会見した。隆史さんは「恵子を取り戻すため運動を続けてきた父が、恵子との再会を果たすことなく亡くなったことは残念でならない」と語った。
家族によると、明弘さんは15日午前0時10分に自宅で死去した。通夜や葬儀は近親者のみで執り行われた。明弘さんは亡くなる数日前、「恵子のことは残念だったけど、残ったきょうだいは仲良く暮らしていけよ」と話していたという。会見に同席した四女の郁子(いくこ)さん(63)は「本当に穏やかな顔で、私の腕の中で息を引き取った」と明弘さんの最期の様子を明かした。生前の明弘さんについては「穏やかな性格で、とにかくよく働いていた」と振り返った。
長女の昌子さん(68)によると、明弘さんは拉致問題に関する活動について「家族には引き継がせないと決めていた」という。こうした明弘さんの考えについて郁子さんは「それぞれの人生、時間を大事にしなさいと、きょうだいを心配してそう言ったと思う」と述べた。
また、明弘さんは家族を気遣い、家では恵子さんの話をしないようにしていたという。隆史さんは今後の活動について「これから(きょうだいで)話し合って決めていく」。昌子さんは会見の最後に「父は亡くなったが、家族はいつまでも恵子の帰りを待ち続ける」と涙ながらに語った
「父は亡くなったが、家族はいつまでも帰り待つ」拉致被害者の有本恵子さんの父、有本明弘さんが死去し、ご家族が会見
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