沖縄本島北方の東シナ海洋上で11日に実施された日米韓の共同訓練。現地を取材するため、ヘルメットとライフジャケットを装着し、沖縄県の米軍嘉手納基地からC2輸送機に乗り込んだ。
リベット打ちの金属製座席は全て後ろ向き。窓はなく、どこをどう飛んでいるのか分からない。1時間半ほどすると強い衝撃に襲われ、米海軍の原子力空母「セオドア・ルーズベルト」に着艦した。そこは洋上に浮かぶ飛行場だった。
米海軍によると、飛行甲板の全長は約330㍍。面積は約1万8210平方㍍とテニスコート70面分に相当するが、着陸できる滑走路は約230㍍。飛行場の滑走路とは比較にならないほど短く、甲板に張られた頑丈なワイヤに機体のフックを引っかけ、強引に急制動をかけている。
飛行甲板では発艦訓練が繰り返された。隊員が合図を送ると、カタパルト(射出機)から立ち上る白い蒸気の中、FA18戦闘攻撃機が耳をつんざく轟音とともに、瞬時に飛び立っていく。機体はわずか2秒で時速約240㌔に達するという。
海上自衛隊と韓国海軍も参加した今回の共同訓練。元海将の伊藤俊幸・金沢工業大虎ノ門大学院教授は「強引な海洋進出を進める中国を抑止する観点から非常に意味がある」と指摘する。
中国海軍は空母「遼寧」を中心とした艦艇が台湾周辺海域で訓練を重ねる。「戦後最大の危機的状況」(海自幹部)にある日本が米韓と連携し、軍事的プレゼンスを示す意義は大きい。
セオドア・ルーズベルトを中核とする第9空母打撃群司令官のクリストファー・アレクサンダー少将は声明で、訓練について「不測の事態に対応するために不可欠なものである」と強調した。
嘉手納基地に戻るC2輸送機の発艦時、3Gの重力加速度を体感した。血の気が引くような感覚にとらわれたが、戦闘機のパイロットたちはその倍以上の重力加速度に耐え、訓練をこなしている。(大竹直樹)
日米韓が東シナ海で共同訓練
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