シャープは19日、日本初の月面着陸を目指す宇宙航空研究開発機構(JAXA)の小型実証機「スリム(SLIM)」に搭載されている同社製太陽電池パネルの詳細を発表した。従来品と比べて大幅に軽量化されており、高い変換効率に加え、曲げられる柔軟性も備え、スリムのメイン電源を担っている。スリムは20日午前0時ごろから着陸に向けて降下し、約20分かけて着陸する計画となっている。
シャープの太陽電池は、昭和51年に日本初の実用衛星「うめ」に搭載されて以降、多くの衛星や探査機に採用されてきた実績がある。スリムに搭載された太陽電池パネルは、軽量で柔軟性のある「薄膜型」と呼ばれるもので、重量は従来の5分の1になっている。
スリムには縦29・7センチ、横27・1センチ、厚さ約0・25ミリのシート状の太陽電池が26枚搭載されており、総出力は約540ワットで総重量は約1・07キロに抑えている。
曲げられるため燃料タンクなどの曲面にも搭載可能で、衝撃を受けても割れにくい。また、宇宙空間を想定し、マイナス198度の低温から160度の高温でも耐えられるという。開発にたずさわったシャープ化合物事業推進部の高本達也部長は「約10年をかけて太陽電池を完成させたので、着陸の成功を願っています」と話した。
シャープの高性能な宇宙用太陽電池パネルには海外からも引き合いが来ており、民間宇宙開発の拡大に合わせてビジネスチャンスとしたい考えだ。
シャープの太陽光パネル 小型実証機「スリム」に搭載され月へ
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