エレベーターに乗り込み地中深く潜っていく。地下約45mの真っ暗な空間で明かりを照らすと、まるでテレビゲームに出てくるダンジョンのようなトンネルが現れた。
東京都練馬区に備えられた、豪雨で増水した河川の水を一時的に貯留し水害を防ぐ「白子川地下調節池」だ。
池とは言うが内径10mのトンネルで、練馬区を流れる白子川中流域から南東の石神井川まで約3・2km延びている。25mプール約700杯分にあたる約21万立法mの水をためることができるという。
「東京都は気候変動により近年、頻発化、激甚化している豪雨に備えて、調節池などの整備を推進しています」と都第四建設事務所の照井安則工事第二課長は話す。
今年は関東大震災から100年。都が掲げるのは、「100年先も安心できる街づくり」だ。
「現在稼働している27カ所の調節池に加え、さらに城北中央公園調節池など8カ所の整備を進めています」と照井課長。
白子川地下調節池と神田川流域の「神田川・環状七号線地下調節池」をつなぐ「環状七号線地下広域調節池」も整備中の調節池の一つだ。完成すれば5河川にまたがり、総延長約13km、約140万立法mもの水をため込むことができる国内最大の調節池になるという。
地下に這う巨大なトンネルが、首都の人々の命と財産を人知れず水害から守っている。
(写真報道局 三尾郁恵)
【探訪】首都防災のタイムトンネル 「白子川地下調節池」(東京・練馬区)
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