上皇后さまは20日、89歳の誕生日を迎えられた。新型コロナウイルス禍で、上皇后さまは上皇さまとともにお住まいの仙洞(せんとう)御所で外出を控えてきたが、今年は展覧会などを訪問される機会が増加。過去に足を運んだ場所を訪ね、これまでの歩みをたどるとともに、改めてお二方で思い出を語り合われているという。
「いい取り組みですね」。8月、上皇后さまは東京都板橋区の区立美術館をお一方で訪問し、絵本の原画展をご鑑賞。目の見えない人のため、絵を起伏で表現したパネルを前に、こう述べられたという。上皇后さまは児童図書の普及活動などに長年心を寄せられており、同館訪問は7回目だった。
懇談に同席した美術館の松岡希代子館長(62)によると、上皇后さまは現在も区内で暮らす避難者がいるかどうかご質問。今も暮らしている旨を述べた区長に対し、支援への感謝を伝えられたという。松岡館長は「大変な状況にある人を気遣われるお気持ちは今も変わっておられないと実感した」と振り返る。
展示鑑賞の後には、板橋区長や館の関係者とご懇談。平成24年に同館に足を運ばれた際、東日本大震災で福島県から避難している人が集まったことも話題に。上皇后さまは上皇さまとともに前年、避難者らが暮らす区内の団地を見舞われていた。
このほか上皇后さまは上皇さまとともに7、8月、栃木県那須町や長野県軽井沢町を4年ぶりに訪れ、地元の人とご交流。5月には京都、奈良を訪問される機会もあった。
宮内庁によると、昨年8月に診断された「深部静脈血栓症」は、運動や水分摂取を心がけられることで、症状が落ち着いている。上皇さまと日課にしている音読や散策も続けられているという。側近は、「ご高齢なので体力を勘案しながら、いろいろなところにお出かけいただければと考えている」と話した。 (映像は宮内庁撮影)
上皇后さま89歳 ゆかりの地、人訪ねられ
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