「東京五輪に出たときからあっという間。早いなと思う」。男子3000㍍障害の三浦龍司(順大)は率直な思いを口にする。7位入賞を果たした東京五輪は、1年延期にならなければ出場自体に現実味がなかった大会で、パリ五輪こそ「本腰を入れて考えていた大会」。強い思いがある。
この2年間は、順風満帆だったわけではない。昨夏の世界選手権(米オレゴン州)は予選落ちに終わり、「走力に自信がなく、思い切ったレースができなかった」。課題に直面すると、専門外の1500㍍や5000㍍で走力向上を図りつつ、レース中の位置取りなど戦略面やラストのキレを磨くことにも注力した。
今年6月の世界最高峰シリーズ、ダイヤモンドリーグのパリ大会で成果が見えた。世界記録も出たレースで、スタートから自らのペースを崩さず押し切り、8分9秒91の2位。東京五輪でマークした日本記録を0秒01更新し、「今までになかったレース展開でタイムを出せた。手応えは大きい」。8月には世界選手権(ブダペスト)が控え、「決勝進出は最低限の目標。表彰台は目指したい」と言葉に力がこもる。
3000㍍障害に本格的に取り組んだのは京都・洛南高入学後だが、素地は小学校時代から磨かれた。地元の陸上クラブで80㍍障害や長距離などに励み、当時から素質を買われてきた。小学5年の時、縄跳び大会で二重跳びを約6分間跳び続け、大会記録で優勝したこともある。今では、自ら「3000㍍障害は天職」と言い切る。
来春には順大を卒業し、SUBARU入りする意向を持つ。1年後のパリ五輪は実業団選手として迎える予定。「そのころには8分5秒台だったりが現実的。そういうタイムが出せれば、上位入賞は目指していける」。大一番へ、進化の歩みを止めない。
高み目指す、天職だから…三浦龍司 陸上男子
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