厚生労働省と川崎市は27日、新型コロナウイルス感染症ワクチンの接種を円滑に進めるため、川崎市内で全国初となる集団接種の運営訓練を実施した。65歳以上の高齢者への接種を想定し、会場内の人の流れや所要時間などを検証。問診に時間がかかったり、待機場所が「密」状態になるなどの課題も浮上した。一方、河野太郎行政改革担当相はこの日、これまで3月下旬の開始を想定していた高齢者への接種が最短でも4月1日以降になると明らかにした。
選挙の投票会場のように緑色のシートがひかれた。ワクチン接種の初の訓練現場となったのは、川崎市立看護短期大(同市幸区)の体育館だ。
シミュレーションには川崎市職員や医療従事者が参加。医師3人、看護師5人を含むスタッフ24人と、接種を希望する高齢者役の20人らが、2度、全体的な流れを確認した。2月中旬に承認が見込まれる米ファイザー製のワクチンが保管できる超低温冷凍庫を備えた会場という設定だ。
住民役は、まず受付で自治体から届く接種のクーポン券を提示し、運転免許証や保険証などで本人確認。検温をした上で体調や持病の有無などを問診表に記入し、予診で接種の可否を医師が判断。看護師が注射器で接種するしぐさをした後も、接種を終えた人は、会場に設けられた待機場所で、約15~30分、アナフィラキシー(急性アレルギー反応)がでないかなど経過を観察する。全てを終えて会場を出るまでは約30~40分だった。
しかし、一連の流れを見た同短大の坂元昇学長は、「アレルギーがあるんですが」など予診時に不安を相談するケースもあり、時間がかかったとして、「どう流れをつくっていくかが大きな課題」と指摘。待機場所が接種後の人たちで混み合う場面も見受けられた。
また、現時点では47都道府県庁所在地の自治体のうち、約8割が接種実施に必要な医師や看護師の人数の確保が課題としており、円滑な運営へは不安の声が上がる。
川崎市でワクチン接種の訓練
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