集中豪雨などの災害が増える時期を前に、警視庁は16日、東京都江戸川区の河川敷で、地震や大規模な水害を想定した災害警備総合訓練を実施した。都は先月、首都直下での発生が予想される地震の新たな被害想定を10年ぶりに見直しており、機動隊員らは改めて救出の手順を確かめた。
訓練は昭和46年から集中豪雨や台風などの災害が増える時期を前に毎年開催しており、今回で48回目。警視庁のほか江戸川区、千葉県警、東京消防庁、陸上自衛隊、海上保安庁、日本自動車連盟(JAF)など計約650人が参加した。
大地震を想定し、緊急地震速報が出たところから訓練がスタート。道路への倒木や多重事故が発生し、江戸川区の土木部災害復旧班が倒木を撤去した。ドローンを利用して被害状況を確認した後、機動隊員らが車内に取り残された人に「助かりますよ」などと声をかけながら救助に当たった。
土砂崩れに住宅や車が巻き込まれ、鉄柱が倒壊した想定では、多機能重機車や水陸両用車も活用。警備犬が家屋の中から被災者を捜し出し、鑑識犬が生存者がいないか最終的な確認をした。
水害の想定では、ごみ箱を使い土嚢(どのう)を均一に入れる工夫なども紹介。ヘリコプターで隊員が漂流者を抱きかかえてロープでつり上げる「ホイスト救助」と呼ばれる方式も披露した。
視察した大石吉彦警視総監は「いずれ経験したことのない大災害に直面することを覚悟しなければならない。災害対応にゴールはない。日々、対応能力の向上に努めてほしい」と訓示した。
小池百合子知事は「いち早く現場に駆け付け救助活動に従事する皆さまは都民にとって希望の光。いかなる災害にも対応できるよう万全の備えと高い即応性を維持、向上してほしい」と話した。
今回は新たにカメラを搭載した小型の「多目的ロボット」や、重い物を運ぶ際に腕や腰への負担を軽くする「パワードスーツ」などが導入された。警視庁災害対策課の田浦善之課長は「新資機材は人間の力以上のものを発揮してくれる。見えないところが新たに見えるようになったという新たな気づきがあった」と振り返った。(大渡美咲)
豪雨時期前に災害訓練 警視庁機動隊員ら650人
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